むずむず脚症候群とは?脚がムズムズする原因や症状、対策を徹底解説

むずむず脚症候群

むずむず脚症候群とは?脚がムズムズする原因や症状、対策を徹底解説

「寝るときに脚がムズムズして眠れない」「じっとしていることが耐えられない」

このような症状に当てはまる場合、むずむず脚症候群かもしれません。

むずむず脚症候群は、脚に不快感を覚える疾患で主に夜間にあらわれることが特徴です。

この記事では、むずむず脚症候群の原因や症状、治療法、対策について解説します。

むずむず脚症候群(レストレスレッグス症候群)とは

むずむず脚症候群(レストレスレッグス症候群)とは

むずむず脚症候群(レストレスレッグス症候群)とは、じっとしていたり寝ようとしたりした際に、脚に不快感を覚える病気です。

症状は、夕方~夜間にかけて起こる場合が多く、かゆみやほてりなどのむずむずとした感覚が起こります。不快感は動かすことで一時的に和らぎますが、しばらく経つとまた症状があらわれます。

また、重度の症状では全身に違和感が生じます。むずむずとした感覚は長時間続くため、眠ることができなくなったり長距離移動が苦痛になったりなど、日常生活に支障をきたす疾患です。

むずむず脚症候群の前兆やうるおいクリニックで行う治療法を詳しく知りたい方は、うるおいクリニックの「むずむず脚症候」ページをご覧ください。

むずむず脚症候群の原因

むずむず脚症候群の原因

原因は、明確に判明していませんが、「ドパミン」の異常や鉄不足が影響していると考えられています。ドパミンは快感や意欲向上などの運動調整機能に作用する神経伝達物質で、生成される際に鉄が必要になります。

また、家族内に発症歴がある人やパーキンソン、慢性腎不全などの鉄不足になりやすい疾患を患わっている場合も発症傾向にあるので、鉄分摂取を意識することが大切です。

むずむず脚症候群の症状

症状は、主に以下の通りです。

  • 夕方~夜間に特にムズムズ感が出る
  • 痛みやしびれ、熱感
  • 動かしたいという強い欲求
  • 動かすと違和感がなくなる
  • じっとしていると症状が出現
  • ムズムズ、ソワソワとした感覚

下記では、代表的な「不快感で脚を動かしたくなる」「じっとしていると症状が出る」「脚を動かすと症状が減少する」「夕方~夜にかけて症状が強まる」の4つの症状について解説します。

不快感で脚を動かしたくなる

脚に何かが張っているような違和感が生じ、ムズムズを減らすために脚を動かしたくなります。衝動が起こっても脚を動かせない場合、さらなる不快感につながるため、眠れなくなったりイライラしたりする方もいます。

また、症状の出方はムズムズ、痺れ、かゆみ、熱いなど人によって異なり、夜間に強くなることが多いです。

じっとしていると症状が出る

症状は、就寝時の仰向け体制や長時間の座り姿勢など、比較的動かないときに起こりやすいです。

また、会議中や全校集会で体育座りをしているときにも起こり得ます。動かせない状況はムズムズが増加するため、かなりの苦痛になってしまうのです。

脚を動かすと不快感が減少する

症状は、脚を動かすことで一時的に和らぐ傾向にあります。 しかし、動きを止めると不快感が戻ってくるため、入眠が困難になったり途中で起きたりなどの睡眠障害につながってしまいます。

夕方~夜にかけて症状が強まる

原因としてあげられるドパミンの分泌量は、夜間にかけて減少します。そのため、症状は夕方~夜間に強まり、就寝時にも大きな影響を及ぼすことが多いです。

むずむず脚症候群のセルフチェック

以下の項目に当てはまる場合、発症している可能性があります。

  • 奥の方からムズムズとした違和感が生じる
  • 寝る体制や座る体制であらわれがち
  • 症状は歩いたり動かしたりすると消える
  • 夕方~夜にみられることが多い

※このチェックリストは一般的な症状をまとめたものであり、診断を確定させるものありません。心配ごとがある方は、お近くの心療内科・精神科へ相談するようにしましょう。

むずむず脚症候群になりやすい人の特徴

  • 鉄欠乏性貧血や腎臓病、糖尿病を患わっている
  • 妊娠中や更年期などの女性
  • 中年~高齢者
  • タバコやカフェインなどを日常的に摂取している
  • 運動不足気味

むずむず脚症候群は、ドパミンの生成に関与する鉄不足が原因となり生じる疾患です。

そのため、鉄不足になりやすい疾患や妊娠中、年齢に当てはまる場合は症状が起こりやすい傾向にあります。

また、カフェインやニコチンの摂取や運動不足も不快感の原因となります。これらの特徴がみられる場合は、正しい生活習慣を意識してみることが大切です。

むずむず脚症候群は治るのか

むずむず脚症候群は治るのか

むずむず脚症候群は、適切な治療を受けることで完治可能な疾患です。自力で治すことは鉄分やドパミン不足、遺伝的要素が関わってくるため難しいですが、病院で正しい検査と治療を受けることで症状のコントロールや完治が可能になります。

むずむず脚症候群の検査方法

むずむず脚症候群の検査方法

ここでは、主な検査方法である「問診」「睡眠ポリグラフ・血液検査」について説明します。

問診

問診では、現在の症状や生活習慣、睡眠の質などを詳しく聞いたうえで、症状を診断します。その際、事前に下記のような質問が書かれた問診表を記入する場合もあります。

  • 脚を動かしたい強い欲求はあるか
  • 症状はどの程度あり、どの部位に生じているか
  • 違和感は体内で生じているか
  • 具体的症状について
  • 症状が出る場面や時間帯はいつか
  • 症状が楽になる場面はいつか
  • 睡眠状態は正常か

睡眠ポリグラフ・血液検査等

問診だけで断定することが難しい場合は、睡眠ポリグラフや血液検査を実施し、体内の状況を詳しく分析していきます。

例えば、睡眠ポリグラフでは呼吸や心拍数、脳波などを測定します。血液検査では、鉄分やビタミンB12などの過不足をチェックし、貧血との関係を把握していくのです。

他にも、症状に合わせて神経伝達物質・ホルモンバランスを調べる検査や、神経系の障害を見つけるための画像診断が行われるケースもあります。

むずむず脚症候群の治し方・治療法

むずむず脚症候群の治し方・治療法

治療では、生活習慣改善や薬物療法が用いられます。2つの治療を併用することも多く、症状に合わせて治療を変えていくことで根本改善が可能になります。

下記では、それぞれの治療について詳しく解説しているので、治療時の参考にしてみてください。

生活習慣改善

生活習慣改善では、主に以下の指導を行います。

  • カフェイン、アルコール、ニコチンの摂取制限
  • 入浴指導(最低十分以上、38~40°)
  • 食事指導(鉄分の積極的な摂取)
  • 睡眠指導(7~8時間睡眠の推奨)
  • ストレッチ、マッサージ法の紹介
  • 睡眠日記の推奨
  • 症状が出た際の対処法

症状が軽度の場合、これらの指導のみでの治療が主となります。体調を整えることで、ドパミンの生成が促されたりストレスを軽減できたりするため、症状改善に効果が期待できるのです。

薬物療法

生活習慣改善だけでは効果が不十分な場合、症状に合わせて薬物療法を行います。

一般的に、ドパミンの働きを補う「ドパミン受容体作動薬」が多く使われますが、そのほかにも「疼痛治療薬」「パーキンソン病薬」「漢方薬」「てんかん病薬」などが処方されます。

下記では、それぞれの薬の特徴や作用をまとめています。ご自身の症状に照らし合わせながら、治療時の参考にしてみてください。

疼痛治療薬 痛みが伴う際に使用
パーキンソン病薬 ドパミンの働きを補う
漢方薬 不眠やかゆみ、貧血など症状に合わせて摂取
てんかん病薬 睡眠障害を伴う場合に使用

自宅でできるむずむず脚症候群の予防・対処法

自宅でできるむずむず脚症候群の予防・対処法

いくつかのポイントを意識することで、自宅で発症予防ができます。また、マッサージやストレッチにより症状の軽減ができるため、詳しい対処法をしっておきましょう。

カフェインやニコチンを控える

コーヒーや紅茶、チョコレートなどに含まれるカフェインやタバコに含まれるニコチンは、神経系に刺激を与え症状を発症・悪化させる可能性があります。

特にカフェインは、夜間に摂取することで睡眠の質低下にもつながるため、夕方以降は避けるよう意識しておくと良いでしょう。

鉄分を摂取する

鉄分を摂取することで、原因であるドパミン不足を防ぐことができます。また、血流の酸素量を増やし貧血症状を抑えるため、発症予防に効果があります。

鉄分が多く含まれている食材は以下の通りです。

  • レバー
  • 赤身肉
  • ほうれん草
  • 小松菜
  • かつお
  • まぐろ

食事では鉄分を補いきれない場合、鉄分サプリを摂取することも有効です。毎日欠かさずに飲むことで、手軽に鉄分補給ができるでしょう。

ストレッチやマッサージを行う

症状が出た場合、ストレッチやマッサージによって筋肉の緊張をほぐしたり、血行不良を改善させたりすることで症状緩和が期待できます。

また、就寝前に行うことは症状の抑制にもつながるため、入浴後のリラックスタイムに取り入れてみると良いでしょう。

マッサージ法が分からない際は、下記の方法を参考にしてみてください。

  • 足裏を拳頭でさする
  • 足首からひざ裏にかけて、筋をゴリゴリする
  • ひざからももの付け根にかけて、筋をもんでいく

むずむず脚症候群の治療・診断は、何科を受診すべき?

治療や診断を受けたい際は、精神科・心療内科への受診がおすすめです。

精神科・心療内科では、原因となる鉄分不足やドパミンの低下などを検査するため、適切な薬物療法や生活習慣改善による治療が受けられます。

また、症状により睡眠障害やうつ気分などが発生している場合でも、専門医による適切な治療が可能です。

合併症である貧血や腎臓病、神経障害などの疾患の疑いがある際は、症状に合わせて内科や精神科に受診するようにしましょう。何科に受診すれば良いのか分からない場合は、精神科・心療内科に出向き、症状の相談や治療を受けると良いです。

精神科・心療内科うるおいクリニックでは、むずむず脚症候群の治療が受けられます

うるおいクリニックでは、体内の栄養バランスを整える「オーソモレキュラー療法 」によるむずむず脚症候群の治療に対応しています。

オーソモレキュラー療法とは、投薬不要で体調に合わせた改善が可能な治療法です。他の治療法では効果がなかった、副作用が気になった、などのお悩みがある場合でも効果が期待できるため、多くの方に選ばれています。

また、ご要望や症状に合わせて薬物療法や生活習慣指導もご提案しています。患者様の声を第一に治療を実施していきますので、どうぞお気軽にご相談ください。

よくある質問

軽度の症状でも治療は受けられますか?

もちろん治療を受けられます。軽度のうちに適切な治療を施すことで、悪化を防いだり早期の改善ができたりするため、当院では治療を推奨しております。

症状が曖昧でむずむず脚症候群なのか判断できません。

症状の判断が難しい場合は、一度カウンセリングへお越しください、問診や検査を通して、むずむず脚症候群か判断いたします。

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