双極性障害と思ったら?躁鬱の症状をセルフチェックリストで確認

双極性障害 (躁うつ病)

双極性障害と思ったら?躁鬱の症状をセルフチェックリストで確認

「気分の高揚が激しくなっている」「自分が偉くなったように錯覚するときがある」

このような症状がみられる場合、双極性障害にかかっている可能性が考えられます。

双極性障害は、躁鬱を繰り返す精神疾患であり、適切な治療を受けないと自殺や暴力行為など重大な問題を起こす可能性も考えられる病気です。

この記事では原因や症状、なりやすい人の特徴、セルフチェック診断について解説します。また、再発予防法もご紹介しているので、自分や周囲でお悩みを抱えている方はぜひ参考にしてみてくださいね。

双極性障害(躁鬱病)とは

双極性障害(躁鬱病)とは

双極性障害とは、気分が高まる「躁状態」と気分が沈む「鬱状態」を交互に現れる精神疾患のことです。

躁状態では、自信過剰になったり大胆な行動をしたりする一方で、鬱状態になると激しく気分が落ち込み、無気力や自殺念慮に陥ります。

治療する際は、躁と鬱の両方に対して治療をする必要があり、どちらか片方だけの治療では症状を悪化させてしまうこともあります。

双極性障害のチェックリストや、双極性障害の治療法などについて、詳しく知りたい方は双極性障害 (躁うつ病)のページをご覧ください。

双極性障害とうつ病の違い

双極性障害とうつ病の違いは、気分の波があるか否かという点です。

双極性障害にかかった場合、気分が高揚する躁状態がみられますが、うつ病では気分が沈んだり無気力になったりする状態が続きます。

治療法にも違いがあり、双極性障害は気分によって処方薬が異なる一方で、うつ病では症状を改善するための抗うつ薬が処方されます。

双極性障害(躁鬱病)の種類

双極性障害(躁鬱病)の種類

双極性障害は、「双極性障害1型」「双極性障害2型」の二つの種類に分類することができます。

双極性障害1型

双極性障害1型は、日常生活に影響を及ぼすほど激しい躁状態がみられるタイプです。

代表的な症状としては、夜間に過度に行動する、会話を遮ると怒り出す、大声で一方的に話す、などの衝動性を持った行動があげられます。

双極性障害2型

双極性障害2型は、軽い躁状態にとどまり日常生活に大きな影響をもたらさないタイプです。躁状態は軽度で済みますが、鬱状態の期間が長く症状も重い傾向にあります。

2型の場合、躁状態が分かりづらく自覚症状のないこともあるので、周囲の人が助言をしてあげることも大切です。

双極性障害(躁鬱病)の原因

双極性障害(躁鬱病)の原因

原因は明確に解明されていませんが、遺伝的要因や脳内の神経伝達物質の異常などが要因として考えられています。

また、強いストレスやトラウマ、生活環境に問題がある場合も、発症や再発に影響を及ぼす可能性があるといわれています。

双極性障害(躁鬱病)の症状

双極性障害(躁鬱病)の症状

双極性障害では、躁状態と鬱状態でそれぞれ異なる症状がみられます。

例えば、躁状態では自信過剰になるため、無謀な投資や賭け事をしたり、興奮しやすく口論や暴力に走ったり、興奮状態の持続による睡眠不足に陥ったりします。一方、鬱状態では無気力や食欲不振が続き、自殺念慮や自己嫌悪など負の感情に悩まされます。

双極性障害(躁鬱病)になりやすい性格の特徴

双極性障害になりやすい性格として、以下のような特徴があげられます。

  • 感情の起伏が激しい

  • 感情の切り替えがしにくい

  • 周囲に同調しがち

  • ストレスや不安を抱えやすい

  • 自己肯定感が低く静か

これらの性格に当てはまる場合、日々の生活の中でストレスを溜めないようリラックス法を見つけたり、感情のコントロールを意識したりしてみると良いでしょう。

双極性障害(躁鬱病)のセルフチェック診断

下記の項目に複数当てはまる場合、双極性障害の可能性があります。

  • 気分の高揚に対して他人から指摘がある

  • 怒りっぽくなった

  • 自分が偉くなったように感じる

  • いつもより口数が多い

  • 思考が止まらない

  • 注意散漫になっている

  • じっとしていられず動きたくなる

  • 衝動買いや賭け事、性的無分別など後先を考えず行動してしまう

上記の診断は、病名を断定するものではありません。双極性障害の疑いがある場合は、専門医に相談することが大切です。

双極性障害(躁鬱病)を放置するリスク

適切な治療により症状をコントロールできますが、放置すると病状が悪化したり、合併症が起こったりする可能性が高まります。

放置することで生じるリスクとしては、以下のようなものがあげられます。

  • 薬物乱用やアルコール依存症の発症

  • 精神的な苦痛や孤立感の増加

  • 職場や学校でのパフォーマンス低下

  • 家庭や友人との関係悪化

  • 犯罪や暴力への関与

  • 身体的な健康の損傷

これらのリスクは、場合によっては社会的信用を落としたり、家族や友人から距離を置かれたりする原因になります。自分自身や周囲の人々のためにも、症状がみられた場合は早めの治療を行うようにしましょう。

双極性障害(躁鬱病)の診断・検査方法

双極性障害(躁鬱病)の診断・検査方法

診断では、患者さんの生活環境や家族歴、他の病気の有無、薬歴を確認した上で総合的に判断されます。

これらの診断で断定できない場合、遺伝子やホルモンなどの異常を確認する「血液検査」や、脳に異常がないか確認する「画像検査(CT・MRI)」などを併用することで、双極性障害か否か判断していきます。

双極性障害(躁鬱病)の治療法

双極性障害(躁鬱病)の治療法

一般的に、双極性障害に使われる治療としては、以下のようなものがあります。

薬物治療

薬物療法では、状態に合わせて気分安定剤や非定型抗精神病薬を投与します。

例えば、躁状態がみられる場合「リチウム」や「バルプロ酸」などを使用し、うつ状態が強い場合は抗うつ薬と併用することで対応します。

薬によっては、長期の服用で代謝異常や体重増加を起こす可能性もあるため、医師の指示に従い服用を続けることが大切です。

心理社会的治療

心理社会的治療とは、意識や行動のくせを改善させることで、生きやすさにつなげる治療法です。心理社会的治療には、以下のような種類があります。

心理教育

家族療法とは、患者さんが抱える問題をご家族に説明し、症状に対する理解や対処法を共有していく治療法のことです。

また、家族とともにカウンセリングを受け、互いの気持ちや考え方を理解することで、双方のストレス解消や不安削減に役立ちます。

認知行動療法

認知行動療法とは、症状に対する考え方や意識を変えていく治療法です。

具体的には、思考や悩みを客観的に分析し、不合理な思い込みや否定的な感情を修正していきます。また、自分自身で問題対処をする力を身につけることも大切なプロセスです。

対人関係・社会リズム療法

対人関係・社会リズム療法では、日常生活のリズム調整や対人関係の問題解決に向けた治療を行います。

双極性障害にかかっている場合、睡眠や食事などの生活習慣が乱れていたり、人間関係にストレスを感じたりするケースが多く見受けられます。そのため、治療を通して自分の生活パターンを把握し、安定した生活リズムを作っていくことで、気分の変動を抑えられるのです。

双極性障害(躁鬱病)の自分で出来る再発予防法はある?

双極性障害(躁鬱病)の自分で出来る再発予防法はある?

下記の再発予防策を意識していくことで、症状の発症抑制に効果が期待できます。 再発を防ぎ健康な生活を取り戻すためにも、ぜひ参考にしてみてください。

生活習慣の見直し

発症原因の一つとして、睡眠不足や偏った食事、運動不足などの生活習慣の乱れが影響しているといわれています。

そのため、定時に起床・就寝する、食事を規則正しく摂る、適度な運動をするといった健康的な生活リズムを心がけるようにしましょう。

また、現在の生活習慣でストレスが多い点を見直すことも大切です。ストレスを放置しておくと、気分の変動が激しくなったり、不安や抑うつを感じやすくなったりします。

喫煙・飲酒を控える

喫煙や飲酒は、症状を引き起こす原因の一つといわれています。

例えば、たばこの煙は脳内の神経伝達物質バランスを乱し、気分の変動に影響を及ぼします。アルコールには、薬の効果軽減や副作用の誘発を促す作用があるのです。

そのほかにも、睡眠障害の原因や判断力の低下を起こすともいわれているため、喫煙・飲酒を控えることが望ましいです。

定期的なストレス解消

双極性障害にかかったことのある人は、ストレスを受けやすかったり、ストレスを蓄積しがちだったりする傾向にあります。そのため、定期的なストレス解消を行うことは、双極性障害の再発予防として有効です。

解消法は人それぞれですが、趣味や娯楽でリフレッシュする、ヨガや入浴などでリラックスする、信頼できる人に悩みを相談するなどを取り入れると良いでしょう。また、ストレス源となる人や環境から、早めに距離を置くよう意識することも大切です。

双極性障害(躁鬱病)は何科で治療できる?

双極性障害(躁鬱病)は何科で治療できる?

双極性障害の治療は、主に精神科・心療内科で行われます。

精神科・心療内科では、薬物療法や心理療法を用いながら、気分の安定化や再発防止に向けた解決策を提案してくれます。

また、軽度の躁鬱や不安にも対応してくれるため、少しでも心当たりがある際は一人で抱え込まず、専門医に相談するようにしましょう。早期に受診しておくことで、症状の悪化や合併症を防ぐことができます。

双極性障害(躁鬱病)の疑いがある場合は、精神科・心療内科うるおいクリニックへの相談がおすすめ

うるおいクリニックでは、薬物療法や認知行動療法のほかにも、足りない栄養素を補う「オーソモレキュラー療法」や脳内の神経回路を刺激する「TMS療法」による治療に対応しています。

投薬不要で副作用や依存性を最小限に抑えたアプローチが可能なため、薬物療法を避けたい方や副作用が心配な方でも安心して治療に望めます。

ご予約は24時間公式HPにて承っておりますので、どうぞお気軽にご相談ください。

よくある質問

双極性障害は治りますか?

双極性障害は、適切な治療により完治が可能です。
放置しておくと症状が悪化する可能性がありますので、お早めにご相談ください。

薬物療法以外の治療法はありますか?

投薬を避けたい、副作用が怖い等のご要望がある場合、投薬不要のオーソモレキュラー療法・TMS療法による治療を推奨しています。
これらの療法は、身体に負担をかけずに行える治療法です。詳細はうるおいクリニックの公式HPをご確認ください。

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