「落ち込んだ気分が晴れない」「悲しい気分が続いている」
このような症状がみられる場合、病んでるサインかもしれません。
病んでる時は、心身のバランスが崩れているため、症状に気付いてゆっくり休んだり誰かに打ち明けたりすると良いです。
この記事では、症状やきっかけ、対処法について解説します。病んだ時の相談先もご紹介するので、気分の落ち込みが続いている際は参考にしてみてください。
目次
理由もなく悲しくなる場合、病んでるサインかもしれません
ストレスや精神的な疲労が蓄積されると、理由もなく悲しくなったり気分が乗らなくなったりする「病んでる」状態になります。
症状によっては、うつ病や適応障害などの精神疾患を発症している可能性があるので、病んでる状態を軽視せずに病院へ相談することが大切です。
病んでるとはどういう状態?
病んでる状態とは、心が疲れ切っている状態の事を指します。
悲しみや無気力感、強い不安、落ち込みなどが続くことが特徴で、イライラしやすくなったり不眠に悩まされたりすることもあります。
病んでる状態は、大きなストレスや悩みを抱えている時に起こりやすく、天候に左右されて病んでしまう人もいるようです。
病んでる状態と疲れの違い
疲れは体に疲労が溜まっている状態で、睡眠をとったり休んだりすることで回復できます。一方、病んでる状態では心の疲労が大きいため、睡眠をとっても回復しなかったりネガティブな気分が続いたりします。
また、就寝時に何も考えず眠れる場合は疲れですが、不安や恐怖などの感情から眠りづらくなる場合は病んでる可能性が高いです。
疲れは体の疲労、病んでる状態は心の問題という違いがあげられますが、疲労の蓄積により病んでる状態に発展するケースもあるので、疲労を感じたら十分に休むと良いでしょう。
病んでるかも?と思った際は早めに対処しよう
病んでるかも?と感じた際は、早めに気付くことでうつ病などの発症を防げます。
また、精神疾患のサインとして現れている可能性もあるため、病んでる状態が長引く場合は病院に相談すると良いです。
悩みを話したりリフレッシュしたりすることで早めに回復できるので、「少し病んでるだけ」と思わずサポートを求めるようにしましょう。
病んでる状態になり得るきっかけ
ここでは、病んでる状態になり得るきっかけについてご紹介します。
仕事や結婚などきっかけは人によって異なるので、現在の状況や感じているストレスの原因を見直してみましょう。
病んでる状態になり得るきっかけ①仕事のストレスや働きすぎ
成績ノルマがある、職場の人間関係が上手くいかない、残業が続いているなどの仕事で生じるストレスは、慢性的な疲労を引き起こし、心のバランスを崩す原因になります。
また、多忙により疲れを回復するタイミングを失うと、疲労が蓄積して病んでる状態を引き起こすことがあるので、適度に休憩をはさむと良いです。
病んでる状態になり得るきっかけ②引っ越しや出産などの環境変化
引っ越しや結婚、転職等による環境変化は、気を配る場面や不安ごとが増えるため、きっかけになる可能性があります。
また、出産後の女性は、ホルモン変動や育児ストレスから病んでる状態になりやすく、産後うつを起こすリスクも秘めています。
病んでる状態になり得るきっかけ③人間関係でのトラブル
家庭内でのトラブルや職場での対立、友人との不仲からくる孤独感は、大きなストレスとなります。また、信頼していた人からの裏切りや誹謗中傷などの経験は、心の傷を深くし状態を悪化させることがあります。
病んでる時に現れる症状
病んでる時は、心身にさまざまな不調がみられます。
以下では、身体症状・精神症状別に代表的な症状をお伝えするので、自身の状態と比較してみてください。
病んでる時に現れる精神症状「気分が落ち込む、イライラする」
精神症状としては、以下の症状がみられる傾向にあります。
- 些細なことでイライラしやすくなった
- 誰かに会うのが面倒に感じる
- パチンコや競馬、アルコールなどに依存する
- 気分の落ち込みや憂うつ感がある
- 思考力、集中力が低下した
- 自己肯定感が低下した
- 焦りや不安を感じる
- 物事をネガティブに考えてしまう
病んでる時に現れる身体症状「寝付きが悪くなる、食欲がなくなる」
身体症状としては、以下の症状がみられる傾向にあります。
- 疲れが取れにくいと感じる
- 少しの行動でも疲れやすくなった
- 腹痛、下痢、便秘などの胃の不調がある
- 口内の荒れやただれがある
- 風邪をひきやすくなった上に回復が遅い
- 体重の減少がみられる
- 深夜に目が覚めて寝付けなくなる
- 以前より食欲がなくなった
参考
・ストレスと病気|田原 明夫(京都大学医療技術短期大学部紀要別 健康人間学 第13号 2001)
・2 ストレスからくる病|厚生労働省「働く人のメンタルヘルス・ポータルサイト」
病んでる時の特徴はある?
病んでる時の特徴として、悲しみや無気力感が続く、過度にイライラするなどの症状が現れます。そのほかにも、体調を崩しやすくなったり病気が治りづらくなったりするようです。
また、睡眠時には頭の中が悩みでいっぱいになり眠れない、寝ても疲れが取れないなどの症状がみられます。
顔つきから分かる病んでる人の特徴
病んでる人は、気分の落ち込みや不眠の影響から、顔つきに特徴が出るといわれています。
例えば、表情がぼんやりする、喜怒哀楽が少なくなる、目の焦点が合わない、笑顔がこわばるなどの変化がみられ、声が小さくなったり口数が減ったりするようです。
【症状別】病んだ時の対処法
ここでは、症状別に病んだ時の対処法をお伝えします。不調を感じたタイミングで取り入れると気分が楽になるので、ぜひ参考にしてみてください。
病んだ時の対処法①気分の落ち込みがある場合「ゆっくり休む」
心身が疲れていると感情が不安定になり、気分の落ち込みの悪化を招くことがあるため、ゆっくり休んで疲労回復を促すと良いです。
寝たいのに眠れないという方は、温泉へ行くことがおすすめです。皮膚表面を温めることで血流が改善されたり、38~40℃のぬる湯につかることで副交感神経が刺激されたりするので、眠気を感じるようになるでしょう。
参考
・温泉と健康|日本AEM学会誌Vol.28,N.3(2020)
病んだ時の対処法②強い不安感が消えない場合「気持ちを紙に書いてみる」
悩みや心配事など、今の気持ちを紙に書く行為は、客観的に物事を見つめ直すきっかけとなるため不安感の軽減に役立ちます。
頭の中で考え続けても不安は中々消えませんが、実際に言葉にすると心を整理できるので、「モヤモヤが止まらない」「不安でいっぱいになる」と感じる時は実践してみると良いでしょう。
病んだ時の対処法③聞こえないはずの声が聞こえる場合「リフレッシュをする」
聞こえないはずの声が聞こえる場合、強いストレスや疲労が溜まっている傾向にあります。まずは、ストレス源から離れられるようにリフレッシュをしてみましょう。
リフレッシュする際は、旅行をする、趣味の時間を作る、友達と話すなど自分の好きなことをすると良いです。気分を変えることで抱えているストレスから解放でき、症状軽減につながります。
病んでる時のセルフケア法
病んでる時は、以下のセルフケア法を取り入れて心のバランス回復を促しましょう。
病んでる時のセルフケア法①ポジティブ思考を意識する
病んでる時は、ネガティブな感情にとらわれがちですが、ポジティブ思考を意識して自分の良いところや嬉しい出来事に目を向けることで、明るく前向きな気分になれます。
また、普段から小さな幸せを見つけるようにしたり、自分自身にポジティブな言葉をかけたりすることで、自尊心を高められます。
病んでる時のセルフケア法②心が元気になるまでゆっくり休む
病んでる時は、頑張り過ぎず心が元気になるまでゆっくり休むと良いです。蓄積された疲労をとるために、十分な睡眠をとったり自分の時間を楽しんだりすることを心がけましょう。
「家で一人でいたくない」「休み方が分からない」などリフレッシュ法が分からない人は、リラクゼーション施設の利用がおすすめです。日常生活を忘れる空間でリラックスすることは、心の健康回復につながります。
病んでる時のセルフケア法③リラックスできる呼吸法を実践する
リラックスできる呼吸法としては、横隔膜を使って息を吐きだす腹式呼吸がおすすめです。ゆっくりと呼吸をすることで副交感神経が優位になり、心を落ち着かせたり緊張がほぐれたりします。
また、深呼吸は酸素循環を促すため、寝る前に行うことで眠りやすくなるといわれています。
病んでる時のセルフケア法④理想の姿や目標を決めて実践する
理想の姿や明確な目標を決めることで、日常生活に頑張る理由が生まれて前向きに考えられるようになります。
目標設定をする際は、まずは小さな目標を設定してみましょう。達成感を得ることで自尊心が高まり、病んでる状態から抜け出せます。将来に対する不安から病んでる場合は、具体的なライフプランを立ててみることがおすすめです。
病んでると感じた時はどこに相談すればいい?
病んでると感じた時の相談先としては、家族や友人以外にも公的な相談窓口や心療内科・精神科などの選択肢があります。それぞれに特徴があるので、状況に応じて使い分けると良いです。
病んでると感じた時の相談先①親しい家族や友人
親しい家族や友人に話すことで、自分には支えてくれる人がいるという安心感が得られ、孤独が和らぎます。
また、客観的に話を聞いてもらったり、アドバイスを受けたりすることで、解決策や新しい視点が見出せます。悩みを話したくない場合は、近況報告をするだけでもリフレッシュになるので、身近な人を頼ってみると良いでしょう。
病んでると感じた時の相談先②精神保健福祉センターなどの公的な相談窓口
保健センターや精神保健福祉センターなどの公的な相談窓口では、専門の相談員が悩みに対するアドバイスをしてくれます。
「家庭内でトラブルがあった」「死にたいと感じる」など幅広い相談事に対応しており、必要に応じて近くの医療機関を紹介してもらうことも可能です。
参考
・悩みや年代によって選べる電話相談窓口があります|厚生労働省「まもろうよこころ」
病んでると感じた時の相談先③精神科・心療内科
精神科・心療内科に相談することで、専門知識に基づいた治療やカウンセリングを受けられます。
クリニックは敷居が高いと感じるかもしれませんが、「この程度の症状で受診すべきか」「自分の問題は大したことない」など思わず、相談したいと思ったタイミングで受診すると良いです。
下記記事では、精神科や心療内科で対応している精神疾患について解説しております。気になる方はチェックしてみてください。
参考
・こころもメンテしよう|厚生労働省「若者のためのメンタルヘルスブック」
病んでるかも?と思った際は、新宿うるおいこころのクリニックへご相談ください
気分がすぐれない、疲れが取れないなどの症状から病んでるかも?と感じる際は、新宿うるおいこころのクリニックへご相談ください。
臨床心理士、公認心理士在籍のカウンセリングや専門医の診察により、考えを整理したり適切な症状改善を目指せたりします。症状に合わせた治療提案も可能ですので、まずはお気軽にご相談ください。
よくある質問
なぜ病んでると感じるのですか
病んでると感じるのは、ストレスや過労、精神的な負担が積み重なることが原因です。心のバランスが崩れると強い不安を感じるようになるので、リフレッシュを通して心身を休ませると良いです。
病んだ時の対処法はありますか
まずは十分な休息を確保すると良いです。また、ポジティブな思考を意識する、信頼できる人に相談するなどの対策により、心の負担軽減ができます。
症状が長引く際は、心療内科・精神科に受診して回復を目指すこともおすすめです。