PAGE TOP
MentalColumn

メンタルコラム

2025.7.8

うつ病の初期症状とは?特徴は?早期発見して悪化する前に対処しよう

うつ病の初期症状とは?特徴は?早期発見して悪化する前に対処しよう

うつ病になると、初期症状と呼ばれる軽い症状がみられることがあります。
しかし、うつ病の初期症状は無自覚の場合も多く、人によっては
「ただ疲れているだけ」
「これはうつ病ではない」
と症状自体に気付いても放置するケースがあるようです。

この記事では、うつ病の初期症状の特徴や気付くきっかけ、治し方について解説します。放置するリスクも含めてお伝えするのでぜひ参考にしてみてください。

このコラムの監修医師

新宿うるおいこころのクリニック 院長

大垣 宣敬

患者様が抱えているものは1人1人異なっており、症状の種類や程度も千差万別です。 私たちは患者様からお話を聞くことで悩みを共有し、ご希望や思いを丁寧に汲み取りながら、患者様中心の医療を共に実践していけるよう心がけています。

うつ病の初期症状とは

うつ病の初期症状とは

うつ病の初期症状とは、うつ病のなり始めにみられる症状のことです。うつ病は、症状が悪化すると強い気分の落ち込みや家から出られないほどの倦怠感が現れるといわれています。
一方、初期症状では比較的軽度な抑うつ気分や身体的な不調がみられる傾向にあり、早めに気付くことで悪化前に完治を目指せるので、初期症状について知っておくと良いです。
以下では、うつ病の初期症状を精神面・身体面・行動面に分けてお伝えするので、一つずつみていきましょう。

うつ病の初期症状①精神面にみられる症状

精神面にみられるうつ病の初期症状は以下のとおりです。

  • 憂うつな気持ちが続く
  • 悲しい気持ちでいっぱいになる
  • 活力がなくなる
  • 悪い妄想ばかりする
  • 常に自分をせめている

精神面での初期症状としては、憂鬱な気分や悲しい気持ちなど、悪い思考で頭がいっぱいになってしまう傾向にあります。
例えば、自己否定的な考えが増え、
「自分は価値がない」
「何をやっても無駄だ」
と感じることが多くなります。不安感が強まり、常に焦燥感を抱くようになったりすぐにイライラすると、さらに悪い思考を生み出す悪循環につながるようです。

うつ病の初期症状②身体面にみられる症状

うつ病の身体面でみられるうつ病の初期症状は以下のとおりです。

  • 食欲や性欲がなくなる
  • 眠れない又は寝すぎてしまう
  • 体がだるく疲れが残る
  • 頭痛や肩こりに悩まされる
  • 口の渇きを感じる
  • 動悸やめまいが現れるようになる

うつ病になると、疲れがとれず常にだるさを感じるようになるといわれています。また、寝つきが悪くなったり、途中で何度も目が覚めたりすることもあります。
一方で、疲れから過眠傾向になり、長時間寝ても眠気が取れなくなるケースもあるようです。食欲の変化やめまい、頭痛などの普通の体調不良でもみられるような症状も当てはまるので、心身にみられる不調を総合的に判断して、必要であれば病院に受診すると良いでしょう。

うつ病の初期症状③行動にみられる症状

うつ病の初期症状としてみられる行動面での変化は以下のとおりです。

  • 表情が暗くなる
  • 飲酒量が増える
  • 会話に対する反応が遅くなる
  • 涙もろくなる
  • 落ち着きがなくソワソワする

行動にみられる初期症状としては、仕事や学校などの日常生活でミスが増えたり、集中力が続かなくなったりすることがあります。また、不安を紛らわすために飲酒量が増えることもあり、初期症状に気づいて治療を開始しないとアルコール依存症に陥るリスクも高まるようです。

参考
うつ病|国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター 精神保健研究所

うつ病の初期症状に気づいたきっかけ

うつ病の初期症状に気づいたきっかけ

うつ病の初期症状は、本人が無自覚なケースも多いといわれています。
しかし、日常生活の中で「いつもと違う」と感じる瞬間はあり、違和感がうつ病のサインになっていることもあります。以下では、うつ病の初期症状に気づいたきっかけをいくつか説明します。

うつ病の初期症状に気づいたきっかけ①朝起きられなくなった

うつ病になると、以前は普通に起きられていたのに、突然布団から出られなくなったり、何時間寝ても疲れが取れず起きられなくなったりすることがあります。
また、初期症状の段階では、出勤や通学が必要な日に限って強い倦怠感を感じる傾向にあり、精神的な負担が関係しているとも考えられています。
単なる寝不足など原因が明確な場合は問題ありませんが、理由も分からず起きられなくなっている場合、おかしいと感じ病院へ受診することでうつ病の初期症状に気づくようです。

うつ病の初期症状に気づいたきっかけ②何に対してもやる気がなくなった

何をしても楽しめなくなることも、うつ病の初期症状の一つです。例えば、以前は好きだったことが急につまらなく感じたり、何をするのも億劫に思えたりすることがあるようです。また、「やらなければならない」と頭では分かっていても、体が動かないという感覚に襲われることもあります。

うつ病の初期症状に気づいたきっかけ③疲れが取れないと感じた

うつ病の初期症状として、十分な睡眠を取っているはずなのに常に疲れを感じ、日中もぼんやりしてしまう日が増えることがあります。
また、普段なら苦にならなかった作業でも異常な疲れを感じたり、些細なことで精神を消耗してしまったりするようです。
このような症状が続いている場合、単なる疲れではなく精神的なストレスが関係しているかもしれないので、うつ病の初期症状を疑ってみるとよいです。

周りに指摘されるうつ病の初期症状

周りに指摘されるうつ病の初期症状

うつ病の初期症状は、本人は無自覚でも周囲の人が異変に気づくことがあります。
身近な人から
「最近様子がおかしい」
「ひどく疲れているように見える」
と指摘された場合、無意識のうちに初期症状が現れている可能性も考えられます。
以下では、周りの人が気づきやすい症状について説明するので、心当たりがある人はうつ病の初期症状を疑ってみると良いかもしれません。

言葉数が少なくなった

社交的だった人が急に無口になったり、会話に消極的になったりする場合、何らかの精神的な負担を抱えている可能性があるといわれています。自分から話をすることが減り、質問をされても簡単な返事しか返さなくなることも特徴です。
また、話している途中でも思考がまとまらず、会話に詰まる場面も見受けられるため、周囲の人から
「ずっと上の空だけど大丈夫?」
「最近以前と様子が変わったね」
と指摘されることもあります。

喜怒哀楽が出なくなった

感情の起伏が少なくなり、表情が乏しくなることもうつ病の初期症状の一つです。感情表現が豊かな人でも、うつ病にかかると無反応気味になるため、周囲の人から「最近元気がないね」と指摘されることもあるようです。無自覚でも、周囲から気分に関する指摘をされたら、自分の心の状態を振り返ってみるとよいでしょう。

ちょっとしたことでイライラしている

普段は気にならなかったことに対して、過剰にイライラするようになるのも初期症状の一つです。例えば、些細なミスに対して怒りっぽくなったり、他人の言動に過敏に反応したりする傾向にあります。
「最近怒りっぽくなったね」
「少し休んだ方がいい」
などと指摘された場合、心に余裕がなくなりストレスが蓄積しているサインかもしれないので、早めに対策を講じることが大切です。

うつ病の初期症状の治し方

うつ病の初期症状の治し方

うつ病の初期症状に気づいたら、できるだけ早く対処することが大切です。ここでは、初期症状を改善するための治し方を3つご紹介します。

  • ①ゆっくり休む
  • ②環境を変えてみる
  • ③規則正しい生活を送る

うつ病を予防する上でも、これらの対策は大切となるので一つずつみていきましょう。

うつ病の初期症状の治し方①ゆっくり休む

うつ病の初期段階では、心と体を休めることが大切です。つらいと感じる場合は、仕事や学校を一時的に休むことも選択肢の一つとなります。
休息時間を設けた際は、趣味に時間を使うのも良いですが、何もしない時間を持つことも大切です。また、ストレスを軽減するためには、自分にとって心地よい環境を作ることも良いといわれています。休息を取ることは決して怠けではなく、心の健康を取り戻すために必要な時間となるので、無理に頑張ろうとせずリラックスできる時間を確保しましょう。

うつ病の初期症状の治し方②環境を変えてみる

日常の環境を変えることで、気分が改善する可能性があります。例えば、部屋の模様替えをしたり自然の中を散歩したりすると、気分が変わってリフレッシュできるようです。
また、職場や学校によるストレスが大きい場合は、退職をして十分に休んだうえで新しい環境に身を置くと、気持ちがリセットされて前向きな思考を取り戻せるかもしれません。
ただし、うつ病の症状がみられる際の退職や転職は、場合によっては大きな精神負担となるので、医師や上司に相談した上で最善策を講じるようにしましょう。

うつ病の初期症状の治し方③規則正しい生活を送る

生活リズムを整えることも、うつ病の初期症状の回復には大切といわれています。例えば、毎日同じ時間に寝起きし、バランスの取れた食事を心がけると良いです。
体内時計が乱れていると、心身に対してストレスがかかりやすくなりますが、規則正しい生活習慣によってストレスを減らせるので、ライフスタイルに合わせて無理のない範囲で実践してみると良いです。

うつ病の初期症状に気づいたら病院へ

うつ病の初期症状に気づいたら病院へ

うつ病の初期症状に気づいたら、できるだけ早く専門の医療機関に相談することが大切です。
中には、
「ただの疲れだから大丈夫」
「自分はうつ病じゃない」
と周囲に指摘されても放置する人も存在しますが、そのままにしておくとうつ病が悪化して、日常生活に大きな支障をきたすリスクが高まるといわれています。
症状が軽いうちに適切な治療を受けることで、悪化を防ぎ回復を早めるきっかけになるので、症状を軽視せず病院へ相談しましょう。

うつ病の初期症状は精神科・心療内科に相談

うつ病の初期症状が見られた場合は、精神科や心療内科に相談することがおすすめです。精神科・心療内科では、身体的な状態だけでなく、心の問題にもフォーカスした上で診断をしたり治療提案を行ったりするため、根本改善を目指せます。
病院では、薬物療法だけでなく、生活習慣改善や休職など一人ひとりに合わせた対処法を教えてくれるので、一人で悩みを抱え込む必要がなくなり気持ちが楽になるでしょう。
また、病院によってはTMS治療などの治療法も整っています。体への負担から薬物療法を避けたい人でも、様々な治療選択ができるのでおすすめです。

うつ病の治し方や治療については下記記事で詳しく解説しています。併せてご覧ください。

新宿うるおいこころのクリニックではうつ病の初期症状の治療に対応しています

新宿うるおいこころのクリニックでは、うつ病の初期症状に対応した治療を提供しています。患者様一人ひとりの状態に合わせた治療プランを立て、心理療法や薬物療法を組み合わせながら、無理なく回復を目指せるようサポートします。

初診時には丁寧なカウンセリングを行い、患者様の不安を和らげるよう努めています。初めてで不安な方でもサポートいたしますので、うつ病の初期症状に悩んでいる方は、ぜひ一度ご相談ください。

<新宿うるおいこころのクリニックでのうつ病に対する治療はこちらをチェック>

よくある質問

うつ病の初期症状(軽症)の診断基準を教えてください

うつ病の初期症状に当てはまる軽症うつ病の診断基準としては、「抑うつ気分、興味関心の喪失、疲労のうち2つに当てはまること」尚且つ「集中力の低下や食欲不振などの基準のうち2つに当てはまること」が定められています。

参考
ICD-10精神および行動の障害 臨床記述と診察ガイドライン(新訂版)|融道男、中根允文、小宮山実、岡崎祐士、大久保喜朗

うつ病の初期症状の特徴を教えてください

うつ病の初期症状では、軽い気分の落ち込みや興味の喪失といった症状がみられます。また、症状は最低2週間持続し、症状によって辛さや困難を感じますが、日常生活を送れなくなるほどのものではないことが特徴です。

2025.7.8

うつ病の初期症状とは?特徴は?早期発見して悪化する前に対処しよう

2025.7.8

うつ病の初期症状とは?特徴は?早期発見して悪化する前に対処しよう

東京・新宿の精神科・心療内科なら

【公式】新宿うるおいこころのクリニック | 新宿の心療内科・精神科[東京新宿駅徒歩3分]
東京・新宿の精神科・心療内科なら

東京・新宿の診断書がすぐにもらえる精神科・心療内科『新宿うるおいこころのクリニック』では、TMS治療によるうつ病治療のほか、適応障害・パニック障害・自律神経失調症・強迫性障害・むずむず脚症候群・睡眠障害・社会不安障害(SAD)・PTSD(心的外傷後ストレス障害)などの精神疾患の治療を行っております。
一人で心に抱え込まず、気軽に相談してみませんか?
あなたのご来院を心よりお待ちしております。

20歳未満の方へ
20歳未満の方へ

当院では、18歳未満の方は治療をお受けいただけません。
自由診療の場合、18歳以上、20歳未満の方は保護者の同伴、もしくは同意書が必要となります。
以下よりダウンロードの上、保護者の方に記入いただいたものを当日ご持参ください。

当院では、18歳未満の方は
治療をお受けいただけません。
自由診療の場合、18歳以上、20歳未満の方は
保護者の同伴、もしくは同意書が必要となります。
以下よりダウンロードの上、
保護者の方に記入いただいたものを当日ご持参ください。

同意書のダウンロード
診断書最短即日発行可能
WEB予約
診断書最短即日発行可能
WEB予約