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MentalColumn

メンタルコラム

2025.1.29

適応障害の原因は仕事?環境変化?原因別の対処法や見分け方まで紹介

適応障害の原因は仕事?環境変化?原因別の対処法や見分け方まで紹介

特定の環境からくるストレスにより発症する適応障害。
発症のきっかけとなる原因はさまざまで、一般的には小さな出来事でも人によっては大きなストレスとして症状を引き起こすこともあります。
ですが中には、自身のストレス源が分からなかったり、他の精神疾患との見分けがつかなかったりする人もいるのではないでしょうか。

そこでこの記事では、適応障害の原因や症状例、原因別の対処法、適応障害と他の精神疾患の見分け方について解説します。

このコラムの監修医師

新宿うるおいこころのクリニック 院長

大垣 宣敬

患者様が抱えているものは1人1人異なっており、症状の種類や程度も千差万別です。 私たちは患者様からお話を聞くことで悩みを共有し、ご希望や思いを丁寧に汲み取りながら、患者様中心の医療を共に実践していけるよう心がけています。

適応障害の発症には明確な原因がある

適応障害の発症には明確な原因がある

適応障害は、特定のストレスに対応できなくなると生じる精神的な障害です。
適応障害の発症自体は、何らかの明確な出来事が原因となり発症に至るため、原因として考えられるストレス源から距離を置くと回復していくことが特徴です。
例えば、職場でいじめにあっている、家庭内での不和や親の介護問題、学校での人間関係のトラブルなどがストレス源となり発症に至るケースがあります。

また、ストレスに対する耐性は個人差が大きく、一般的には些細な出来事でも人によっては重圧となることがあるため、適応障害は外的要因だけでなく個人の性格やストレス耐性の低さ、不安傾向なども発症に関わるようです。

原因となるストレス源はさまざま

適応障害を引き起こすストレス源はさまざまで、突然生じた出来事でも強いストレスがかかると発症原因になるといわれています。
ストレス源として代表的なものとしては、生活環境の変化や人間関係の問題があげられます。中でも、転職や引っ越し、離婚などの出来事はストレスを引き起こしやすく、精神的な負担を招くようです。

また、人間関係のこじれや家族トラブルも大きな負担となることがあり、心理的な圧迫を強く感じる原因となるといわれています。慢性的なストレスが積み重なることで日々の小さな不安や問題が徐々に大きくなり、感情のコントロールが難しくなったり、抑うつ気分などの症状として現れたりするようです。

参考
適応障害|こころの耳:働く人のメンタルヘルス・ポータルサイト(厚生労働省)

適応障害に至る原因と症状例

適応障害に至る原因と症状例

先程も述べたように、適応障害に至る原因はさまざまですが、過労や人間関係のトラブルによって精神的に追い詰められている状況では、ストレスに対処できず発症に至りやすいようです。
また、コミュニティの中で孤立を感じたり家庭内でも問題があったりすると、心の拠り所が見つけられず常に緊張状態が続くため、心身の疲労から発症リスクが高まるといわれています。以下では、適応障害に至る原因と症状例について解説するので、自身の状況に当てはまる点があるか確認してみましょう。

過労により心身の限界を迎えている

過労とは、仕事や日常生活で休むことなく働き続けた結果、心身に限界がきてしまうことです。
例えば、キャパを超えた仕事量で夜遅くまで残業している、休憩をとらず朝から晩まで働き続けている、休日も仕事をして休む時間がないなどの生活が該当します。
このような状態が長期間続くと、十分な休養をとる暇もなくストレスが蓄積していくため、疲労感や抑うつ症状が現れ、精神的なバランスを崩すことがあるといわれています。

人間関係のトラブルが解消できずに精神的に追い詰められる

人間関係のトラブルは、適応障害を引き起こす要因となることが多いようです。例えば、職場や家庭、友人関係などで対立や誤解が生じると、ストレスが積もって精神的に追い詰められる可能性があるといわれています。
トラブルが生じた際、適切に対処できれば問題ないかもしれませんが、解決策を見出せず1人で抱え込んでしまうと、不安や孤独感が強まり大きなストレスとなるようです。
また、人間関係で悩んでもストレス源から距離を置けないケースもあるので、第三者に助けを求めながら適切な解決策を見出すことが大切となります。

新しい環境に馴染めず孤立感を感じる

転職や引っ越しなどで上手く馴染めないと、自分の居場所が見つからない不安や心の拠り所がない寂しさにより、精神的な負担が増すと考えられています。
また、新たな人間関係の構築にあたり慣れない環境に適応しようとするため、想像以上に気を張って大きな疲労が生まれるようです。
このような状況により孤立感や不安が強まると、自己肯定感が低下したり自分の殻に閉じこもったりするともいわれています。

職場の期待に応えられず自己評価が低くなる

上司や同僚からのプレッシャーや期待が強すぎると、成果を上げられない自分に対して焦りや無力感を感じてしまうようです。期待に応えられないことが自己評価を下げるきっかけになるケースもあり、仕事への意欲が減退したり出社が嫌になったりするといわれています。
仕事や自分自身に対する嫌悪感が強まると、精神的に追い詰められやすくなり適応障害を招くと考えられています。

家庭内での不和から体が休まらない

家庭内での不和は、精神的なストレスを増加させ、心身の疲れを引き起こすといわれています。中でも、家族との衝突が多い状況では心が休まらず、慢性的な緊張感を招くようです。
家庭でのストレスから心の余裕がなくなると、作業ミスや集中力の低下といった形で仕事や日常生活に影響することもあり、パフォーマンスの低下からさらなる悪循環を生む可能性も考えられます。また、ストレスが解消されないままでいると、睡眠不足といった身体的疲労も積み重なるため、精神的にも疲弊しやすくなるといわれています。

適応障害の症状については下記記事でも解説しています。

適応障害の原因別の対処法

適応障害の原因別の対処法

適応障害は、家庭トラブルや過労、環境変化などさまざまな原因から生じるため、対処法も1人ひとり異なります。ここでは、仕事、家庭問題、私生活の変化など原因別におすすめの対処法を紹介しながら、心身の回復をサポートする方法を考えていきます。

適応障害の原因が仕事の場合

仕事が原因の場合、業務負担やストレスを客観的に見つめ直し、無理なタスクがあれば上司に相談してみることが大切です。状況によっては、休職やリモートワークなども選択肢に入れて、心身の休息を第一に考えると良いでしょう。

また、相談しても改善されなかったり職場環境が悪化したりする場合は、転職も視野に考えることがおすすめです。心身状態に応じて無理のない範囲で環境を整えることが、回復を目指すうえで大切となります。

適応障害の原因が家庭問題の場合

家庭内での問題が原因で適応障害が生じている場合、ストレス源について打ち明けたりコミュニケーションの時間を増やしたりすることが大切です。
感情的にならずに冷静に話し合う場を持ち、問題を共有していくことで解決策を見つけられるかもしれません。また、家庭内のストレスが大きい際は、カウンセリングや家族療法の活用も有効と考えられています。第三者を交えての会話により、感情の整理やお互いの理解を深められるようです。

適応障害の原因が私生活での変化の場合

引っ越しや転職、大切な人の喪失などが原因で適応障害を引き起こした場合、ゆっくりと変化に順応していくことが大切です。
例えば、引っ越し先で不安がある際は、無理をせず徐々に周囲との関わりを増やすと良いでしょう。また、置かれている環境や状況を受け入れ、急がず自分のペースで変化に対応することで、精神的な負担が軽減し前向きに考えやすくなるといわれています。

適応障害が原因の不調か分からない時の見分け方

適応障害が原因の不調か分からない時の見分け方

適応障害の症状は、不安障害や双極性障害など他の精神疾患と共通する点もあるため、適応障害なのか判断がつきにくい場合があります。また、適応障害と他の精神疾患が併発している場合もあります。
ここでは、適応障害を見分けるための方法をご紹介するので、自身の不調と照らし合わせながら症状を判断する目安にしてみてください。

環境によるストレスが強いか

適応障害は、特定の環境や状況におけるストレスが強いことで現れます。そのため、生活環境の変化や仕事・家庭での問題が負担だと感じていたり、環境が変化した後から症状がみられたりしている場合は、適応障害を発症している可能性があります。
症状が環境によるものか分からない際は、自身が置かれている状況を整理し、環境からくるストレスの程度を確認してみましょう。また、特定の状況や環境から離れた際に症状が和らぐ場合、適応障害の可能性が高いので、実際に距離を置いてみることもおすすめです。

ストレス源から離れると回復する

仕事や家庭、学校などがストレス源だと感じる場合、原因となる環境から距離を置いてみましょう。適応障害は、特定のストレス源に触れていない状況では比較的元気なことが特徴なので、環境変化によって症状が軽減した際は適応障害の可能性が高いようです。
ストレス源から離れても回復がみられない場合は、双極性障害や不安障害といった他の精神疾患の影響が考えられるので、結果に関わらず病院へ相談してみると良いです。

適応障害の原因が分からない場合は精神科・心療内科へ受診すると良い

適応障害の原因がはっきりしない場合や心身に不調を感じる場合は、精神科・心療内科への相談が大切です。適応障害は、外的なストレスが引き金となって精神的・身体的な症状を引き起こすことがありますが、自身では原因が明確に分からないケースもあるといわれています。
精神科・心療内科では、カウンセリングや問診を通して客観的な視点からストレス源を特定できるため、症状に合わせた最適な治療と早期回復を目指せます。

適応障害かも?と思ったら新宿うるおいこころのクリニックへご相談ください

「適応障害かもしれない」とお悩みの方は、新宿うるおいこころのクリニックへご相談ください。
適応障害は、休養や環境調整により回復を目指せる精神疾患であり、早期の相談と適切な治療で改善が期待できます。新宿うるおいこころのクリニックでは、臨床心理士、公認心理士在籍のカウンセリングも並行して行えるので、ストレス源を明確にしたうえで悩みに合わせたサポートを提供が可能です。
他の精神疾患を併発している場合でも、症状に合わせた治療提案が可能ですので、皆様のご来院を心よりお待ちしております。

<適応障害の治療についてはこちら>

よくある質問

職場での暴力が適応障害の原因になっている可能性はありますか?

職場での暴力やパワハラは適応障害の原因になる可能性があります。身体的または精神的な暴力は、強いストレスを引き起こし心身に深刻な影響を与える可能性が高いです。
自身が直接被害を受けていなくても、同僚が被害を受けているような環境下では精神的ストレスが強くなるので、状況が続く場合は早急に対処することが大切です。

適応障害は仕事が原因で発症するものですか?

適応障害は仕事が原因で発症することがあります。例えば、残業の多い労働環境、給料に見合わない仕事量、力量に対する責任の多さなど、さまざまな要因が考えられます。また、職場での人間関係トラブルも精神的ストレスを引き起こしやすく、発症のきっかけとなるようです。

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20歳未満の方へ
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当院では、18歳未満の方は治療をお受けいただけません。
自由診療の場合、18歳以上、20歳未満の方は保護者の同伴、もしくは同意書が必要となります。
以下よりダウンロードの上、保護者の方に記入いただいたものを当日ご持参ください。

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