特定のストレス源が原因となって起こる適応障害。
強いストレスにより不安や抑うつ、不眠などが起こるため、うつ病や不安障害の併発リスクも考えられる精神疾患です。
放置をすると大きなリスクを起こす可能性がありますが、症状への正しい理解しておくことで、早期改善や慢性化の防止を目指せます。
そこでこの記事では、適応障害に関する疑問を徹底解説。受診目安はいつ?再発リスクはあるの?など、よくある疑問にお応えしているので、ぜひ参考にしてみてください。
目次
適応障害とはどんな症状?
適応障害とは、特定のストレスを受ける環境下において、過度な不安や抑うつ感、イライラなどの症状があらわれることです。症状は、集中力の低下や不眠、食欲不振などの身体症状としてもあらわれ、私生活に大きな支障をきたします。
また、ストレスから距離を置くと症状が改善されることが特徴で、いつも通り趣味を楽しんだり日常生活を送れたりします。
下記記事では、適応障害の詳しい症状を解説しています。うつ病との違いや発症原因についても解説しているので、適応障害について知りたい方はぜひチェックしてみてください。
適応障害で病院に行く目安はいつ頃?
適応障害は早めの治療により、軽度の症状で抑えることが期待できます。また、日常生活に支障をきたすほどの症状が現れた時は、早急に受診するようにしましょう。
例えば、不眠や過眠が続く、過度な不安や抑うつ感がある、イライラする、友人や家族との関係が悪化する、などの症状が数週間以上続いている場合は受診がおすすめです。
また、上記の症状がない場合でも、「適応障害かも?」と思ったタイミングで受診するようにしましょう。無理をせず専門医に助けを求めることは、重症化を防ぐうえで大切です。
適応障害は再発する?
一度適応障害を経験した人は、同様のストレス環境や新たなストレスに直面した際、精神的負担になりやすく再発する可能性があると考えられています。
再発を防ぐためには、ストレス管理スキルを身に付けることが大切です。例えば、何に対してストレスを感じるのか明確にしたり、ストレス発散法を習得したりしておくと、心身のバランスを保ちやすくなるため、再発防止になるとされています。
適応障害になりやすい人の特徴は?
以下の特徴を持っている場合、適応障害になりやすいといわれています。
- 自己肯定感が低く、自分に自信がない
- 人間関係に不安や不満を抱えやすい
- 繊細でイライラしたり落ち込んだりしやすい
- 真面目で責任感が強い
- 几帳面で完璧主義
- ストレスに対する耐性が低い
- 仕事でのプレッシャーが多い
- 病気やケガなど健康問題を抱えている
- 災害や事故などのトラウマがある
下記記事では、ご紹介した適応障害になりやすい人の特徴について詳しく解説しているので、ぜひチェックしてみてください。
適応障害の人の顔つきは違うの?
適応障害の人は、心理的なストレスや不安、抑うつなどの影響で、顔つきに変化が現れるといわれています。
例えば、常に疲れた表情をしている、目に力がない、口角が下がっている、眉間にしわが寄っているなどの兆候が見られることがあり、精神的な疲労や緊張感が顔に出るようです。不眠や食欲不振も顔つきに影響すると考えられているため、治療をする際は症状に対する総合的なアプローチが大切となります。
適応障害を併発しやすい疾患はある?
適応障害を併発しやすい疾患としては、うつ病、不安障害、パニック障害、PTSDなどがあげられ、併発すると相互に影響を与えるため症状が悪化するといわれています。
また、適応障害の慢性化により、胃腸の不調や頭痛、睡眠障害などの身体不調が生じることもあるので早期治療が大切です。
適応障害のセルフチェック診断できる?
適応障害はセルフチェック診断により、受診の目安を知ることができます。
以下では、適応障害のセルフチェック診断をご紹介するので、自身や身近な人の症状に当てはめてみてください。
- ストレス耐性が下がった
- 疲れを感じる
- 会社や学校に行きたくない日が続いている
- しばしば憂鬱になる
- 生活環境が変わり不安感が消えない
- 暴飲暴食が増えた
- 怒りの感情が抑えきれない
- 声が出なくなったり、多汗症状がみられたりする
適応障害が日常生活に与える影響は?
適応障害になると、過度のストレスや不安に襲われるため、仕事に集中できなくなったり判断力が低下したりします。人間関係にも影響が出ることがあり、友人との縁が切れたり家族と険悪になったりすることもあるようです。
また、睡眠障害や食欲不振から、日中のパフォーマンスが低下し、何事にも意欲的に取り組めないうつ症状が出ることもあるとされています。
適応障害を放置するリスクは?
適応障害を放置すると、うつ病や不安障害などの併発リスクが高まります。
そのほかにも、慢性化したことで改善に長期間の治療が必要になったり、社会的に孤立したり、自殺願望が強くなったりすることも考えられます。
早期治療により慢性化を防げるので、適応障害かも?と思った際は、自己判断せずに病院へ受診するようにしましょう。
適応障害の治し方・対策法は何がいい?
適応障害を治療するためには、ストレスの原因を特定し、適切な対策法を実践したりストレス源から距離を置いたりすることが大切となります。
対策法はさまざまですが、ストレスを感じた際に深呼吸やリラクゼーション法を取り入れるだけでも、ストレスの蓄積を防げるといわれています。
さらに、カウンセリングや心理療法を受けることで、専門的な目線から問題解決の手助けを受けることができます。適応障害は、人によって発症原因が異なるため、病院へ受診し適切な治療計画を設定することが大切です。
適応障害の自宅での対策法
適応障害の自宅での対策法は、以下のとおりです。
- 毎日8時間以上の睡眠をとる
- 栄養バランスのとれた食事を心がける
- 適度な運動で体を動かす
- ヨガやマッサージで体をリラックスさせる
- 無理はせず気分転換を意識する
- 副交感神経を優位にする深呼吸や腹式呼吸を練習する
適応障害の病院での治療法
適応障害の病院での治療法は、以下のとおりです。
- 認知行動療法:ストレス源に対する思考を変える治療
- 薬物療法:症状に合わせて抗うつ薬、抗不安薬、睡眠導入剤などを処方
- オーソモレキュラー療法:足りない栄養素を補うことで不調を改善する治療
- TMS治療:脳に直接電磁波を流して、不安や抑うつ気分を改善する治療
下記記事では、適応障害の病院での治療法を詳しく解説しているので、ぜひチェックしてみてください。
身近な人が適応障害と診断されたらできるサポート
身近な人が適応障害と判断されたら、症状を理解し安心できる環境づくりを心がけましょう。治療中は、本人のペースを理解し、急かしたり無理をさせたりすることは禁物です。
とにかく話を聞いて寄り添うことを目指し、必要に応じて専門家のサポートを受けるよう促すと良いです。
一方、不安をあおる言葉は避け、前向きな言葉で「一緒に乗り越えていこう」などと声をかけると、本人にとっての支えとなるため安心感につながります。
身近な人が適応障害と診断された際にかける言葉とNG言葉
身近な人が適応障害と診断された時、「じっくり休んでください」「大丈夫だよ」といった安心感を与える声掛けをすると良いです。本人の感情や状況を尊重し、「心配しなくていいよ」「一緒に乗り越えていけるよ」という前向きな言葉を送るようにしましょう。
避けるべきNG言葉としては、「本当に病気なの?」と軽く受け止めるような言い方や、「何でそんなことになったの?」といった問題をあおるような言葉はNGです。本人の気持ちを尊重し、必要なときに必要な分の支援を提供することが、サポートをするうえで大切なポイントです。
適応障害で休職するまでの流れは?
適応障害で休職をしたい際は、心療内科や精神科に出向き、休職に必要な診断書を発行してもらいましょう。病院では、問診や検査を通して症状の程度を把握した後、治療方針や休職期間を設定します。
診断書をもらった後は、会社の担当者に休職の申請をします。休職の期間や条件は、提出した診断書をもとに決定されることが一般的です。
下記記事では、適応障害で休職するまでの流れや休職明けの方法を詳しく解説しているので、ぜひチェックしてみてください。
適応障害の診断書をもらう方法は?
適応障害の診断書をもらうためには、心療内科や精神科で適応障害と診断を受ける必要があります。診断書には、症状の経過や日常生活への影響、治療の必要性が記載されるため会社への証明となります。
診断書の発行は病院よって異なるので、事前に確認しておきましょう。なるべく早く休職手続きがしたい場合は、最短翌日発行に対応しているクリニックに受診することがおすすめです。
新宿うるおいこころのクリニックでは適応障害の治療を行なっております
新宿うるおいこころのクリニックでは、適応障害の治療や診断書発行に対応しております。
治療では、専門家による詳しい検査をした後、一人ひとりに合わせた最適なアプローチ法をご提案。負担の少ない治療もご用意することで、不安の少ない症状改善を目指しています。
また、条件を満たしていれば診断書は最短即日発行も可能なため、「いち早く休職したい」「症状が辛くて限界」という方でも安心です。
空きがあれば当日予約も可能ですぐに受診できますので、まずはお気軽に公式HPやLINEでご予約ください。
よくある質問
適応障害の治療中の注意点はありますか?
治療中は、自己判断での治療の中断や服薬の調整は避けましょう。要望や不安点がある場合は、医師に相談したうえで最善策を検討することが大切です。
適応障害で引きこもりになる可能性はありますか?
適応障害の症状の程度によっては、ストレス源に接触するのが怖く引きこもりになる可能性があります。早期の適切な治療により、引きこもりや症状の悪化を防ぐことができますので、まずはお気軽にご相談ください。