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MentalColumn

メンタルコラム

2025.5.27

適応障害で診断書はもらうべき?メリットや活用した事例をチェック

適応障害で診断書はもらうべき?メリットや活用した事例をチェック

適応障害は、置かれた環境によるストレスが原因でメンタル不調が生じる精神疾患です。
適応障害と診断された際、診断書をもらうことで様々なサポートが受けられるようになりますが、

「診断書に何の意味があるのかわからない」
「診断書をもらっても何も変わらない」

と、診断書をもらわず放置している方もいるのではないでしょうか。

今回は、適応障害の診断書をもらうメリットや活用方法、診断書を受け取ることで得られるサポートについて詳しくお伝えするので、ぜひ参考にしてみてください。

このコラムの監修医師

新宿うるおいこころのクリニック 院長

大垣 宣敬

患者様が抱えているものは1人1人異なっており、症状の種類や程度も千差万別です。 私たちは患者様からお話を聞くことで悩みを共有し、ご希望や思いを丁寧に汲み取りながら、患者様中心の医療を共に実践していけるよう心がけています。

適応障害と診断されたら診断書をもらおう

診察をする医師
診断書は、現在かかっている病状や病名を記した書類のことです。医師のみが作成できるもので、学校や職場、公的機関に提出すると、休職手続きができたり必要な支援が受けられたりします。

また、適応障害と会社に報告して、今後の治療方針について話し合おうとしても、診断書がないと嘘だと疑われてしまう可能性があるので、適応障害と診断された際は診断書をもらうようにしましょう。

適応障害の診断書の内容

適応障害の診断書には、以下の内容が記載されています。

  • 患者の情報:氏名、生年月日、性別、診察日など
  • 病名:適応障害
  • 症状の詳細:不安感、抑うつ気分、集中力の低下、身体的症状など
  • 治療の進行状況:現在の治療の内容
  • 今後の治療方針:求職の有無や目安機関など
  • 医療機関情報:医師の署名など
  • 首こり・肩こり・頭痛がある
  • 食欲が湧かず食べても味がしない
  • テレビをみても楽しいと感じない
  • 息の詰まりや苦しさを感じる
  • のどのつかえを感じる
  • 人生が詰まらないと感じる
  • 眠れず朝早く目が覚めてしまう症状に悩まされている

※上記の内容の他に、ストレス原因等を記載する場合もあります。

診断書は、一人ひとりの症状が細かく書かれていたり、治療方針に関する記載があったりするので、様々なサポートを受ける際の大切な証明書となります。

適応障害で診断書をもらうメリット

メリット・デメリット

ここでは、適応障害で診断書をもらうメリットとしてあげられる「休職申請が行える」「公的制度を利用できる」についてそれぞれ解説します。
診断書をもらった上で、休職をしたり公的制度を活用したりすることで、精神的な負担が軽減できるので、適応障害と診断された際は「自分は大丈夫」と思わず診断書を受け取るようにしましょう。

適応障害で診断書をもらうメリット①休職申請が行える

診断書は、企業に対して休職を申請する際に求められる大切な証明書です。例えば、仕事のストレスや過労が原因で適応障害が発症している場合、診断書を提出することで病気による休職を法的に正当化できるでしょう。

また、休職をすると治療に集中できるため、治療の一環として十分な休養をとれるようになります。また、休職期間中はゆっくり休めることから、焦らずに病状を改善する時間が確保できるでしょう。

適応障害で仕事を休職することをお考えの方は、下記記事もチェックしてみてください。

適応障害で診断書をもらうメリット②公的制度を利用できる

適応障害の診断書をもらうことで、社会復帰支援サービスや傷病手当金の申請といった公的制度の利用が可能になります。休職に伴う収入の補填や治療費の負担軽減ができるため、利用により経済面での不安がなくなり治療に専念できるでしょう。

適応障害の診断書があると利用できる主な制度

適応障害の診断書があると利用できる主な制度は、以下のとおりです。

  • 傷病手当金:
    休職に伴い収入が減少した場合に、経済的な支援を提供してくれる制度です。傷病手当金は、仕事以外の原因で発症した適応障害により休職している場合に受け取れます。
  • 自立支援医療制度:
    自立支援医療制度は、精神疾患の治療にかかる医療費の自己負担を軽減する制度です。対象となる医療機関や条件が定められていますが、この制度を利用するには適応障害の診断書が必要です。
  • 社会復帰支援サービス:
    適応障害を抱えている場合、社会復帰支援サービスを受けられます。社会復帰支援サービスを受けるためには、休職を経て医師が復職できると許可をした際に作成する復職時の診断書が必要となります。サービスを利用することで、生活の支援や就労に向けたカウンセリング、リハビリテーションが提供されるので、段階を踏みながら復職を目指せるでしょう。

適応障害で診断書をもらうメリット③辛い環境から抜け出せる

適応障害の診断書を受け取り休職すると、ストレスの強い環境から一時的にでも離れられます。精神的に落ち着ける時間を作れるため、自分自身の状態を見つめ直したり、心の平穏を取り戻すきっかけになったりするでしょう。

また、置かれていた状況から離れて客観視することで、職場の過酷な労働環境やストレス要因に気付きやすくなります。今後の働き方や生活の見直しにつながるので、自分にとって本当に必要なことが見えてくるかもしれません。

適応障害で診断書を活用した事例

悩んで顔を伏せている女性

ここでは、適応障害で診断書を活用した事例について解説します。適応障害になった際に診断書を利用することで、周囲からの理解を得られたり、治療に専念できる環境を整えられたりするきっかけになるので、遠慮せず活用してみましょう。

適応障害で診断書を活用した事例①仕事に行くのが辛くなった

長時間の過重労働が続くと、次第に仕事に行くのが辛くなり、体調が優れない日が増えていくようです。また、仕事のストレスが原因でうつ状態に陥ると、職場でのパフォーマンスにも影響が出るようになるといわれています。

適応障害から仕事に行くのがつらくなった場合、診断書をもらうことで職場に対して休職を申請し、心身を休めるための時間を確保することが可能になります。復職後も無理に働くことなく回復に専念できるため、再発防止のための環境調整も行えるでしょう。

適応障害で診断書を活用した事例②周囲が病気について知らず無理を強いられた

過度な職場のストレスにより適応障害を発症しても、周囲から理解を得られず無理を強いられ続けることがあります。中には、体調不良により休みたくても、
「気合が足りない」
「仕事に責任感がない」
と責められるケースもあり、さらなる症状の悪化につながるようです。

周囲から理解してもらえない場合でも、医師による診断書をもらうことで、事の重大さと病気の詳細が伝わりやすくなります。診断書を通して適切な対応を受けられると、精神的な負担が軽減されて、治療に対して前向きに取り組めるようになるでしょう。

適応障害で診断書を活用した事例③傷病手当金を受け取った

家庭内で暴力を受けたり病気で精神的に疲労したりして適応障害にかかり、仕事を続けられなくなった場合、診断書をもらうと傷病手当金を申請することができます。
傷病手当金は、病気のために働けない人がもらえる給付金で、制度によって給料の一部が支給されます。傷病手当金を受け取ることで、経済的な不安が減り治療に専念できるため、結果として回復を早めるきっかけとなるでしょう。

傷病手当金についてくわしく知りたい方は、こちらのページをご覧ください。
<医療支援制度:傷病手当>

適応障害で診断書をもらわずにいるとどうなる?

顔を手で覆っている女性

適応障害は、外見では分かりにくい精神的な病気なため、適応障害を理解していない人から「ただの甘え」「気合が足りない」と誤解されることも少なくありません。診断書により病気を証明できれば問題ないですが、証明できる書類がないと、
「適応障害自体が嘘なのではないか」
「もっと頑張れば治るだろう」
といった批判を受けるきっかけになり得ます。

診断書があれば必ず理解を得られる訳ではありませんが、少しでも周囲の誤解を減らすためには検査結果をもとに発行された診断書を提出して、病気の正当性を証明すると良いです。

また、診断書があれば給付金などの支援制度が活用できます。しかし、診断書をもらわずにいると給付対象にはならないため、家計が圧迫されて精神的な負担が増すかもしれません。自分を追い込まないためにも早めの受診と診断書の受け取りは大切です。

適応障害で診断書を発行するまでの流れ

診断書のイメージ

適応障害の診断書を発行する際は、一般的に以下の流れに沿って行われます。

  • ①医師の診断を受ける:
    診断では、患者の症状を細かく検査した上で、どの精神疾患に該当するのか、身体的な異常がないかチェックします。
  • ②適応障害が及ぼす影響を医師が確認:
    適応障害の症状によって、日常生活にどれほど影響を与えているのか判断します。
  • ③診断書を発行:
    適応障害と確定すると、医師が診断書を発行してくれます。
    診断書には、症状の詳細、治療方針、治療が必要な期間などが記載されます。

適応障害と思っていたのに診断書をもらえないパターン

適応障害と思って診察を受けた場合でも、必ずしも診断書がもらえるわけではありません。症状によっては、医師が適応障害や他の精神疾患に当てはまらないと判断し、診断書を発行しないケースがあることも理解しておきましょう。

例えば、症状が軽度で診断基準を満たさない場合、診断書が出ない可能性があります。また、適応障害ではなく、生活習慣からくるストレスが原因で一時的に疲れが生じているだけの場合も診断書は発行されません。
診断書が発行されないケースでは、経過観察や生活改善の指導を行うことが一般的なので、医師の指示に従い無理をせず安静にしておくと良いです。

新宿うるおいこころのクリニックでは適応障害の診断書を発行しています

今回は、適応障害で診断書を受け取る重要性について解説しました。
適応障害は、ストレスの多い環境が長期間続いたり、精神的なバランスを崩したりすると発症します。適応障害と診断を受けた場合、診断書を受け取ることで周囲の理解を得られやすくなったり、公的な支援を受けられたりするので、一人で頑張ろうとせず診断書を受け取るようにしましょう。

新宿うるおいこころのクリニックでは、適応障害の診断書の最短即日発効に対応しています。治療では、患者様の状況に応じた適切な治療提案を行い、必要な場合には休職の検討もお勧めしています。
また、カウンセリングやTMS治療など、患者様の回復に向けた様々な治療が備わっているので、適応障害に関してお悩みの方はお気軽にご相談ください。

よくある質問

適応障害で診断書をもらうデメリットはありますか?

適応障害で診断書をもらうことによるデメリットは診断書の提出先で病気について知られる可能性があることです。しかしながら、実際のところは診断書をもらうことで理解を得られたり、公的な支援を受けられたりとメリットの方が大きいので、必要以上に不安にならず早めに専門医に相談しましょう。

適応障害の診断書には何が記載されていますか?

適応障害の診断書には、患者の症状や診断結果に関する情報、治療計画、治療の進行状況などが記載されます。また、休職が必要な場合は必要な休養期間についても記載されることが一般的で、会社は診断書に記載の情報をもとに休職の可否や治療方針を判断します。

2025.5.27

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自由診療の場合、18歳以上、20歳未満の方は保護者の同伴、もしくは同意書が必要となります。
以下よりダウンロードの上、保護者の方に記入いただいたものを当日ご持参ください。

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