PAGE TOP
MentalColumn

メンタルコラム

パニック発作は病院へ行くべき?受診の目安やすぐにできる対処法とは

パニック発作は病院へ行くべき?受診の目安やすぐにできる対処法とは

「毎日電車で息苦しくなる」「発作が怖くて外に出られない」
このような症状がみられる場合、パニック発作の可能性が高いです。
パニック発作は、放置するとうつ病を併発するリスクもあるので、症状に悩んでいる場合は一度病院へ受診すると良いかもしれません。

この記事では、パニック発作で病院に行くべき目安や症状、すぐにできる対処法を解説します。病院での診断方法や治療法についても解説するので、パニック発作で悩んでいる方は参考にしてみてください。

パニック発作が起きた時は病院へ行った方がいい?

パニック発作が起きた時は病院へ行った方がいい?

パニック発作は、突然激しい不安や恐怖に襲われ、激しい動悸や息切れ、震えなどが起こる状態のことです。発作が起きた際に、病院行くべきかは症状の重さや頻度によりますが、何度も繰り返されているのなら病院に行きましょう。
また、パニック発作が続くと生活の質が低下し、外に出たくなくなったり日常生活が困難になったりすることもあるので、心配な場合は放置せず病院に行くと良いでしょう。

パニック発作の定義

パニック発作は、強い恐怖や不安感に加えて、以下の症状が4つ以上みられる場合に定義されます。

  • 胸の痛み
  • 息苦しさ
  • めまい、ふらつき、気が遠くなる感覚
  • 発作で死ぬかもしれないという恐怖
  • 自分ではなくなるかもしれないという恐怖
  • 非現実感
  • ほてりや悪寒
  • 吐き気、腹痛、下痢などの胃の不調
  • しびれる感覚
  • 動悸
  • 息切れ、呼吸困難
  • 発汗
  • 震え

参考
・パニック発作とパニック症|MSDマニュアル家庭版

パニック発作の症状

パニック発作の症状

身体症状としては、息切れや震え、発汗、めまいなどの症状が起こります。精神症状としては、死にたくなるかもという恐怖や自分を制御できない不安が生じます。
発作は理由もなく突然起こる場合と、特定の物事に対する恐怖がきっかけになる2パターンが存在することが特徴です。

パニック発作の発生時間

発作は、通常10分以内にピークを迎え、数分で収まる傾向にあるとされています。また、発作が治った後は、身体的な症状がほとんど残らないことが特徴です。
発生頻度は個人差が大きく、毎日〜毎週起こる人、発作がない期間が数週間〜数カ月ある人など様々です。

パニック発作でうつ病の症状が出る場合も

パニック発作を繰り返し経験することで、「いつ発作が起こるかわからない」という恐怖から引きこもりがちになり、うつ病を併発するケースは多いようです。
また、治療には長い時間がかかるとされており、その間に焦りや不安、恐怖によるストレスが発生するため、うつ病のきっかけになると言われています。

パニック発作により生じたうつ病は、他人に影響されやすかったり気分の波が激しかったりする傾向にあります。周囲への苛立ちから攻撃的になるとされており、常に気分の落ち込みがあるうつ病とは少し違う症状が出るようです。
 

重度のパニック障害の症状

重度の症状は、1カ月間で8回以上の発作が起こるものと考えられるケースがあり、発作では窒息感や発汗、胸痛などの症状がみられます。
発作が起こった際に心臓の病気を疑い、内科やかかりつけ医を受診する人もいるようですが、いずれも危険性はないと言われています。

身体的な病気との関連はありませんが、パニック障害からうつ病を合併するリスクがあるので、発作の発症頻度が高い人は精神科や心療内科を受診してみると良いです。

参考
・パニック障害患者を対象とした臨床試験|独立行政法人 医薬品医療機器総合機構
・パニック発作とパニック症|MSDマニュアル家庭版

パニック障害で病院に行きたいと思ったら何科に行く?

パニック障害で病院に行きたいと思ったら何科に行く?

パニック障害で病院に行きたいと思った際は、精神科や心療内科への受診がおすすめです。
息苦しさを感じるため、内科などを受診する方も多いようですが、パニック障害の原因は精神ストレスや脳の機能異常と考えられているので、精神科や心療内科を選択するとよいです。

パニック発作の受診目安

症状が頻繁に起こったり、発作後の不安や恐怖が長引いたりする場合は、一度受診をすると良いでしょう。うつ病のような症状がみられる場合も、専門医に詳しく状態を確認してもらうことがおすすめです。
また、内科で身体的問題がないと言われた場合は、精神面からからくるパニック障害の可能性も考慮し、精神科や心療内科を受診してみましょう。

病院で行うパニック発作の診断方法

病院で行うパニック発作の診断方法

病院では、別の疾患の可能性がなく、パニック発作に加えて以下のいずれかの症状が一カ月以上続いている場合に、パニック障害と判断されます。

  • 発作がまた起こるのではないかという心配が続いている、発作が起こることで起こり得るリスクを心配している(パニックで暴れるなど)
  • 発作が起こり得る行動を回避するようになった(引きこもる、電車に乗らないなど)

参考
・パニック発作とパニック症|MSDマニュアル家庭版

病院でのパニック障害の治療法

病院でのパニック障害の治療法

病院では、抗うつ薬や抗不安薬を使用した薬物療法、思考そのものにアプローチする認知行動療法などが用いられます。
以下では、それぞれの治療法の効果や特徴について具体的に解説します。

病院でのパニック障害の治療法①薬物療法「不安薬などの処方」

薬物療法では、症状に合わせて抗不安薬や抗うつ薬が使用されます。服用することで、発作回数を抑えたり発症を止めたりする効果が期待できるようです。
治療を行う際は、薬物療法と精神療法を併用することで、不安や恐怖などの根本解決ができると言われています。また、薬を止めることで再発リスクも上がるため、継続使用が大切だそうです。

抗うつ薬

抗うつ薬は、脳内の神経伝達物質であるセロトニンやノルアドレナリンに作用する薬です。
抗うつ薬には、三環系抗うつ薬(TCA)、選択的セロトニン再取り込み阻害薬(SSRI)など様々な種類の薬がパニック障害に効果があるとされています。
薬によって即効性や依存性、副作用の度合いは違うので、症状に合わせて選択することが大切です。

抗不安薬

抗不安薬は、不安や緊張を緩和するための薬です。服用することで、パニック発作のきっかけとなる強い恐怖を抑える効果が期待できます。
抗不安薬には、ベンゾジアゼピン系薬剤が使用されます。ベンゾジアゼピン系薬剤は、体の緊張緩和や鎮静剤としての効果も期待できるもので、薬の種類によって効果の持続時間が異なることが特徴です。

病院でのパニック障害の治療法②精神療法「思考そのものにアプローチ」

精神療法では、パニック発作が起こる思考回路探り、根本原因を解決するためのアプローチを行います。
アプローチ法には、認知行動療法や曝露療法などがあげられ、治療を通して原因に直面しても恐怖を感じなくなる状態を目指します。

曝露療法

曝露療法は、発作を引き起こす恐怖の対象に何度も向き合うことで、状況に慣れて恐怖感を減らしていく治療です。
治療では、徐々にきっかけに触れていき、発作が起こりそうになった際は深呼吸やリラクゼーション法などの対処法を実践します。
最初は耐えられないことが多いようですが、段々と慣れると不安が小さくなるようです。

下記では更に詳しくパニック障害の治し方や治療法について解説しています。合わせてご覧ください。

参考
・パニック発作とパニック症|MSDマニュアル家庭版

パニック発作が出たけどすぐに病院へ行けない時の対処法

パニック発作が出たけどすぐに病院へ行けない時の対処法

パニック発作を発症した場合、すぐに病院へ行けない時でも、発作を落ち着かせる方法をいくつか知っておくことで、冷静に対処できるようになります。

パニック発作の対処法①薬を飲んで落ち着かせる

すでに病院へ受診している際は、医師から処方された薬を服用することで、症状を緩和したり気持ちを落ち着かせたりできます。薬を持っているだけでも安心感につながるので、薬は常に携帯し、発作が起きても対処できるようにしておくと良いでしょう。
ただし、用法・容量は必ず医師の指示に従い、自己判断での過剰摂取は避けることが大切です。

パニック発作の対処法②呼吸を整える

発作が始まった時は、ゆっくりと深呼吸をすることを意識しましょう。
ゆっくりと息を吸い込み、数秒間息を止めてから長く吐き出すと、体が落ち着いて徐々に発作が治まるようになります。
過呼吸やめまいが起こっている場合も、ゆっくりとした呼吸リズムを意識することで、発作の悪化抑制が期待できます。また、パニック障害が脱水症状からなるケースもあるため、水を持っている場合は飲むと良いでしょう。

パニック障害を予防するための対策法

パニック障害を予防するための対策法

パニック障害の発症には、幸せホルモンとよばれる神経伝達物質「セロトニン」の乱れが関わっていると言われています。
パニック障害を予防するためには、日常生活でストレス管理を意識したり、カフェインやアルコールの摂取は控えたり、適度な運動をしたりしてセロトニンの分泌を増やすよう意識しましょう。

パニック障害の対策法①ストレスや過労を溜めない

ストレスや過労の蓄積は、パニック発作の要因になると言われています。
疲れを感じた際は、十分に体を休めたりリフレッシュをしたりすることが大切です。また、不摂生などの生活習慣が疲労につながっているケースもあるため、見直してみると良いでしょう。

パニック障害の対策法②生活リズムを整える

毎日同じ時間に起き、同じ時間に寝ることを心がけると、質の良い睡眠確保が期待できるため精神が安定するようです。
また、太陽光を浴びることでセロトニンの働きが活発になると言われているので、朝起きたらカーテンを開け、1日を元気にスタートさせると良いでしょう。

パニック障害の対策法③カフェインを控える

カフェインを過剰摂取すると、発作の原因の一つである中枢神経の覚醒につながると言われています。
摂取量は、少量であれば問題ないうえに個人差がありますが、1日に何杯も飲んでしまうと影響を及ぼす可能性があるので、摂取をなるべく控えてカフェインの含まれないハーブティーなどを飲むと良いでしょう。

パニック障害の対策法④適度な運動を意識する

適度な運動を取り入れることで、セロトニンの増加が期待できると言われています。
運動は、長時間のマラソンなどの激しいものではなく、ジョギングやスイミング、サイクリングなどのリズム性運動を20分程度行うと良いとされています。
また、歩行をする際に、両腕を振りながら速足で大きく踏み出すよう意識すると、リズム性運動になるようです。

参考
・食品に含まれるカフェインの過剰摂取についてQ&A ~カフェインの過剰摂取に注意しましょう~|厚生労働省
・セロトニン分泌に影響を及ぼす生活習慣と環境|大阪河﨑リハビリテーション大学リポジトリ

パニック障害でお悩みの方は新宿うるおいこころのクリニックへご相談ください

新宿うるおいこころのクリニックでは、パニック障害の診断・治療に対応しています。
経験豊富な専門医が、症状や進行具合に応じて治療を提案することで、一人ひとりに合わせた症状改善を目指せます。
治療では、精神療法や薬物療法などを使用。患者様の不安を減らすため、「副作用が怖い」「通院負担を減らしたい」などのご要望にも柔軟に対応いたします。
ご予約は公式HPやLINEから24時間承っておりますので、まずはお気軽にご相談ください。

<より詳しくパニック障害の症状や原因について知りたい方はこちら>

よくある質問

パニック障害は内科でも対応してもらえますか?

パニック障害は、身体的な問題が原因で起こる病気ではなく、メンタルや脳の機能異常が関係して起こる病気のため、内科では対応していなかったり問題ないと判断されたりする可能性があります。
そのため、症状があらわれた際は、メンタルヘルスの専門家である精神科・心療内科に行くと良いでしょう。

パニック発作を落ち着かせる方法を教えてください

発作を落ち着かせるためには、深呼吸をしたり薬を飲んだりすると良いでしょう。また、なるべく落ち着ける空間に移動し、体や精神の緊張をほぐすことも症状緩和につながると言われています。

パニック発作は病院へ行くべき?受診の目安やすぐにできる対処法とは

パニック発作は病院へ行くべき?受診の目安やすぐにできる対処法とは

東京・新宿の精神科・心療内科なら

【公式】新宿うるおいこころのクリニック | 新宿の心療内科・精神科[東京新宿駅徒歩3分]
東京・新宿の精神科・心療内科なら

東京・新宿の診断書がすぐにもらえる精神科・心療内科『新宿うるおいこころのクリニック』では、TMS治療によるうつ病治療のほか、適応障害・パニック障害・自律神経失調症・強迫性障害・むずむず脚症候群・睡眠障害・社会不安障害(SAD)・PTSD(心的外傷後ストレス障害)などの精神疾患の治療を行っております。
一人で心に抱え込まず、気軽に相談してみませんか?
あなたのご来院を心よりお待ちしております。

20歳未満の方へ
20歳未満の方へ

当院では、18歳未満の方は治療をお受けいただけません。
自由診療の場合、18歳以上、20歳未満の方は保護者の同伴、もしくは同意書が必要となります。
以下よりダウンロードの上、保護者の方に記入いただいたものを当日ご持参ください。

当院では、18歳未満の方は
治療をお受けいただけません。
自由診療の場合、18歳以上、20歳未満の方は
保護者の同伴、もしくは同意書が必要となります。
以下よりダウンロードの上、
保護者の方に記入いただいたものを当日ご持参ください。

同意書のダウンロード
診断書最短即日発行可能
WEB予約
診断書最短即日発行可能
WEB予約