睡眠時に眠れなかったり、途中で起きてしまったりする場合、不眠症の可能性があります。
不眠症とは睡眠障害の一つであり、症状によって治療法が異なる疾患です。
この記事では、不眠症の概要や主な原因、もたらすリスク、セルフチェックなどについて解説しています。また、新宿うるおいこころのクリニックで行う不眠症治療も紹介しているので、眠れなくて悩んでいる方はぜひ参考にしてみてくださいね。
目次
不眠症とは
不眠症とは、睡眠時に眠れなかったり、目が覚めてしまったり等の問題が生じる睡眠障害のことです。
症状は入眠障害、早朝覚醒、中途覚醒、就寝障害の4タイプがあり、ストレスや生活習慣、身体的な病気、精神的な病気など様々な理由によって発症するといわれています。
不眠症は、睡眠不足による倦怠感や集中力低下だけでなく、心血管系の疾患や免疫力低下などの健康リスクを高めるともいわれています。重大な疾患につなげないためにも、症状に気付いたら心療内科・精神科へ受診することが大切です。
不眠症の治療法は、薬物療法や認知行動療法などがありますが、まずは睡眠習慣の改善から始めると良いとされています。不眠症は、多くの人が経験する現代社会の問題ですが、適切な対処法を見つけることで改善が期待できる睡眠障害です。
不眠症と睡眠障害の違いとは
不眠症と睡眠障害の違いは、分類される枠の広さです。
不眠症は、入眠困難や中途覚醒など具体的な症状を指すのに対し、睡眠障害は睡眠に関連する疾患のすべてを指します。
そのため、体に関する病気の中で睡眠系の病気を示すのが「睡眠障害」、睡眠障害の一つとしてあげられるのが「不眠症」と把握しておくとでしょう。
不眠症における4つのタイプ
上記でも述べているように、不眠症は症状別に4つのタイプに分類されます。ここでは、それぞれの特徴や原因についてご紹介します。
入眠障害
入眠障害とは、寝る前に不安や緊張を感じてなかなか眠りにつけない症状です。
原因は、ストレスや生活習慣の乱れ、カフェインやアルコールの摂取などとされています。
改善するためには、就寝前にリラックスできる環境を整えたり、適度な運動を取り入れたりすると良いそうです。
早朝覚醒
早朝覚醒とは、意図しない時間に目覚めてしまう症状です。原因は、うつ病や不安障害などの精神的な問題から年齢的な問題まで、様々な要素が影響するといわれています。
判断基準としては、想定起床時刻の2時間以上前に目が覚めている場合、早朝覚醒の可能性があるそうです。
中途覚醒
中途覚醒とは、夜中に何度も目が覚めてしまい連続した睡眠が取れない症状です。
睡眠時無呼吸症候群やむずむず脚症候群などの身体的問題や、ストレスや悪夢による精神的な影響が考えられます。
また、十分な睡眠確保ができないことから、日中の眠気や集中力の低下、イライラなどの不快な状態に陥りやすくなるそうです。
熟眠障害
熟眠障害とは、睡眠時間は十分でも寝た気がしない症状です。熟眠障害の原因は、睡眠サイクルの乱れや日中のストレスによるものが多いそうです。
治療法では、生活習慣改善や抑うつ薬の導入がされます。また、午前中に日光を浴びることで体内時計の改善効果が期待できます。
参考文献
不眠とは? 不眠の症状|ドリエル
不眠症の主な原因
不眠症に陥る原因は、「心理的原因」「身体的原因」「精神医学的原因」「精神医学的原因」「生理学的原因」の5つに分類されます。ここでは、それぞれで起こる症状について説明します。
ストレスなどの心理的原因
仕事や家庭、人間関係などでストレスを感じると、不安や緊張が高まり入眠が困難になるそうです。例えば、心配ことや悩み事を就寝前に考えてしまったり、入眠後も繰り返し嫌な想像をしてしまったりなどがあげられます。
生活習慣病などの身体的原因
高血圧や糖尿病、甲状腺機能亢進症などの生活習慣病は、自律神経のバランスを崩し睡眠の質を低下させるといわれています。
また、寝酒の繰り返しや休日の寝だめなどの誤った睡眠習慣も要因となるため、日々の生活で改善を意識する必要があるそうです。
うつ病などの精神医学的原因
うつ病などの精神障害で不安や抑うつが起こると、不眠につながるといわれています。特にうつ状態の場合、憂うつな気分が睡眠時に続き、しっかりと体を休めることができなくなったり、眠れなくなったりするそうです。
薬の副作用などの薬理学的原因
投薬中の薬の副作用により、不眠症に陥る可能性もあるそうです。
また、ニコチンやカフェインなどの興奮作用がある物質も原因となるため、就寝前は摂取を控えるなどの対策を講じる必要があるといわれています。
ライフスタイルなどの生理学的原因
昼間に過度な睡眠をとったり、夜遅くまで起きていたりすると、体内時計が乱れて不眠になるといわれています。夜勤の多い仕事や海外での時差ぼけなども影響し、睡眠の質や量が低下するそうです。
また、加齢に伴い熟眠が減少したり、更年期障害や妊娠・出産などでホルモンバランスが変化したりすることも、不眠症の原因になるとされています。
不眠症がもたらすリスク
不眠症は、日常生活や仕事に影響を与えるだけでなく、精神的、身体的、事故やけがなど様々な影響を及ぼす可能性があります。
身体的な問題では、免疫力の低下や感染症、生活習慣病のリスク増加、肥満などを引き起こすそうです。
また、放置を続けると認知機能や記憶力の低下が起こったり、睡眠時無呼吸症候群やレストレスレッグス症候群などの睡眠障害を引き起こしたりするといわれています。
そのほかにも、注意力の低下による交通事故や職場事故なども考えられます。
不眠症は様々なリスクをもたらす可能性があるため、症状に疑いのある方は早めに医師や専門家に相談し、適切な治療を受けることが重要です。
自宅でできる不眠症の改善方法
軽度の不眠症の場合、自宅にて改善が期待できるといわれています。すぐ実践できるので、不眠でお悩みの方は参考にしてみてください。
睡眠前のリラックス
ストレスや不安を感じると、交感神経が優位になり睡眠を妨げるといわれています。
睡眠前には、入浴したりヨガをしたりすることで、心身ともにリラックスさせると良いかもしれません。
また、寝る前にスマホやパソコンなどのブルーライトを避けることも有効だそうです。ブルーライトはメラトニンの分泌を抑えてしまうため、睡眠の質を低下させると考えられています。
太陽の光を浴びる
起床時に太陽光を浴びることで、メラトニンの分泌が抑制され快適な目覚めを期待できます。体内時計を調整する効果も考えられるため、朝起きた際は太陽光を浴びると良いかもしれません。
一方で、夕方から夜は部屋を暗くして、メラトニンの分泌を促すとよいそうです。朝と夜で体に適切な刺激を与え、リズムを整えましょう。
適度な運動を心がける
運動により体温の上昇と下降を促すことで、快適な入眠が期待できます。
また、運動はストレスや緊張を解消する効果もあるそうです。ただし、寝る直前に行うと逆効果になることもあるため、就寝3時間前までに終えることを意識すると良いかもしれません。
新宿うるおいこころのクリニックで行う不眠症の治療方法
新宿うるおいこころのクリニックでは、不眠症治療として「薬物療法」「非薬物療法」「TMS治療(磁気刺激治療)」「認知行動療法(CBTi)」を提供しています。
ここでは、それぞれの治療について詳しく解説するので、治療プランのイメージをしてみてくださいね。
薬物療法
薬物療法では、不眠症の原因や症状に応じて、睡眠導入剤や抗不安薬などを投薬します。
新宿うるおいこころのクリニックの薬物療法は、治療経過や症状に合わせて薬の量を調整していき、最終目標の薬に頼らない熟睡を叶える治療プランです。
一人一人に合わせた適切なタイミングで判断するため、投薬中も副作用などの心配を最小限にしながら治療が受けられます。
非薬物療法
非薬物物療法では、不眠症の根本的な原因を解決するために、生活習慣や睡眠環境の改善を行います。具体的には、起床時間の調整や健康的な食事指導、負担にならない睡眠指導の実施などです。
新宿うるおいこころのクリニックの非薬物療法の目的は、眠りに対する過度な期待や不安を除き、安心した状態で眠りにつくことです。薬による副作用がないため、自然な睡眠リズムを取り戻すことができます。
TMS治療(磁気刺激治療)
TMS治療とは、磁気を用いて脳に刺激を与える細心の治療法です。
不眠症におけるTMS治療では、症状に合わせて刺激する部位を変え、ピンポイントで効果的なアプローチができるようにしています。
投薬を行わず、一回の治療時間も約15分と短いため、体への負担が少ない不眠治療が叶います。
認知行動療法(CBTi)
認知行動療法とは、不眠に関する思い込みや悪循環を改善するために、瞑想や深呼吸などを用いる治療法です。
例えば、「ベッドに入っても眠れない」という思考改善を目的とし、眠い時だけベッドへいくよう制限することで「ベッドは眠れる場所」と脳に認識させるなどを行います。
そのほかにも、快適な睡眠環境の構築や不眠症への理解、緊張緩和への取り組みなどがされるため根本改善が期待できます。
不眠症セルフチェックリスト
下記のチェックリストに当てはまる場合、不眠症の可能性も考えられます。
- 布団に入ってから寝付くまでに時間がかかる
- 睡眠途中に目が覚める
- 睡眠の質が悪い、寝た気がしない
- 早く目覚めてしまう
- 日中のやる気が起きない
- 日中、気分が落ち込んでしまう
- 日中の眠気に耐えられない
※このチェックリストは、あくまで目安となるものです。適切な診断を受けるためには、診療内科・精神科へ受診しましょう。
不眠症の根本改善を目指したい場合は、心療内科・精神科に受診を
この記事では、不眠症の概要や主な原因、もたらすリスク、セルフチェックなどについて解説しました。
不眠症は睡眠障害の1つで、夜眠れなかったりすぐ目覚めてしまったりするものです。症状は4つに分けられ、原因や特徴はそれぞれ異なります。治療法も個人によって違うので、不眠症が疑われる場合は、心療内科・精神科で適切な診断を受けることが大切です。
新宿うるおいこころのクリニックでは、不眠症の根本改善ができる認知行動療法を導入しています。
そのほかにも、TMD治療や非薬物療法など幅広い治療法で、患者様のライフスタイルやニーズに合った改善策を提案します。
投薬は避けたい、なるべく短期間で効果を出したいなど、心に寄り添ったカウンセリングを実施しているので、不眠症でお悩みの方は公式HPやLINEよりご予約をお待ちしています。
よくある質問
睡眠薬の使用は必須ですか?
必須ではありません。症状により使用の有無は異なりますが、服用を避けたい方はお気軽にご相談ください。
不眠症は治りますか?
一般的に不眠症は治るといわれています。完治までにかかる期間は患者様ごとに異なるため、ご相談だけでもお気軽にお問合せくいださい。