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メンタルコラム

統合失調症の症状を行動や会話からチェック!NG行動やサポート時のポイントとは

統合失調症の症状を行動や会話からチェック!NG行動やサポート時のポイントとは

統合失調症は、自覚しづらく周りの人が気付くパターンが多いといわれています。中には、幻覚や妄想から重大な事件を起こすケースもあるため、少しでも症状に違和感があった際は早めに病院へ連れていくことが大切です。

 

そこでこの記事では、行動や会話からみられる統合失調症の症状をご紹介します。身近な人が診断された際のNG行動やサポートポイントも解説しているので、ぜひチェックしてみてください。

統合失調症とは

統合失調症とは

統合失調症とは、脳の機能異常により思考がまとまらなくなり、幻覚や妄想などの症状を引き起こす精神疾患です。

初期症状では、不眠や集中力の低下などがみられ、進行すると言動が支離死滅になったり抑うつ気分が続いたりなどの症状があらわれます。

また、思春期から成人期までに発症する傾向にあるとされ、20代が発症のピークといわれています。症状を放置すると激しい被害妄想や暴力行為など、他者に危害を加える恐れも考えられるため、早めの段階で医療機関へ受診することが大切です。

統合失調症の発症要因

発症要因は明確には判明していませんが、ストレスや遺伝が原因となり、脳内の神経バランスが乱れることが関係しているとされています。

ライフスタイルの変化や不健康な生活、働き過ぎなどが絡み合うことで発症に至るとも考えられているので、日常的にストレスを溜めないよう意識しておくのも良いかもしれません。

統合失調症の初期に多くみられる症状

統合失調症の初期には、以下の症状が多くみられるといわれています。

  • 被害妄想が激しくなり、誰かに危害を加えられると感じる
  • 現実に存在しないものを見たり聞いたりする(幻覚や幻聴)
  • 思考がまとまらず、話の筋道が通らない
  • 興味や関心が急激に減少し、何事にも無関心になる
  • 引きこもりがちになり、人との交流を避ける
  • 感情の起伏が減る
  • 集中力の低下し、注意力を維持するのが難しくなる
  • 記憶障害が起こる
  • 暴力的になる
  • 仕事や学業への意欲がなくなる
  • 殻に閉じこもるようになる
  • 現実では怒ってないことに対して自信を持つようになる
  • 不眠や過眠などの睡眠障害
  • 時間感覚がおかしくなる
  • 会話の中で意味不明な言葉を使う
  • 相手の言動を過度に疑う
  • 些細な事柄に対して敏感になる
  • 散財をするようになる
  • 被害妄想をするようになる
  • 感情の起伏が激しくなる

統合失調症の症状を行動からチェック

統合失調症の症状を行動からチェック

統合失調症には、さまざまな特徴的な行動がみられます。ここでは、代表的な行動を通して分かる統合失調症の症状について解説します。

統合失調症の症状①いきなり笑い出す

  • 状況にそぐわない場面で笑い出す
  • 感情のコントロールが難しくなる
  • 急に感情が変わることが多い
  • 思考の混乱から感情表現がおかしくなる
  • 幻聴や妄想が原因で突然笑い出す

感情のコントロールが難しくなるため、何の刺激もない状況で突然笑い出すことがあります。会話の中で不適切なタイミング笑ったり、笑い出した後にいきなり泣き出したりすることもあり、感情の波がおかしくなるようです。

統合失調症の症状②独り言が増える

  • 存在しない声と会話するようになる
  • 頭の中の考えを声に出してしまう
  • 自分の世界に入り込んだ状態で独り言をいう
  • 誰かに監視されている、攻撃されているという妄想から独り言が増える
  • 注意が散漫になり、周囲の状況に関係なくしゃべりだす

統合失調症になると、現実と幻覚の区別がつきにくくなるため、頭の中の思考を声に出したり、実際にはいない何かと会話を始めたりするようになります。

また、思考の混乱が起こることで、被害妄想が増えて自分は攻撃されているのだと話し出す傾向もあるようです。

統合失調症の症状③異常な行動をとる

  • TPOにそぐわない奇抜な服装をする
  • 公共の場でのマナーを守らず、突飛な行動をとる
  • 特定の行動を繰り返し行う
  • 急に大声を出すようになる
  • 行動に一貫性がなくなる

統合失調症でみられる幻覚や幻聴を払拭するために、急に大声を出したり突飛な行動をとったりするようです。また、自分でだめだと分かっていても、いきなり奇妙なポーズをとる、不適切な場面で服を脱ぐ、強迫行為を繰り返し行ってしまうなどの異常行動も出現するといわれています。

統合失調症の症状④暴力的になる

  • 被害妄想から暴力行為にはしる
  • 幻聴に命令され、暴力的な行動をとる
  • 些細なことに対しても過度に反応しイライラする
  • 衝動を抑えきれなくなる
  • 思考の混乱や極度の不安から攻撃的な行動をとる

感情のコントロールが難しくなり、以前は優しく穏やかだった人も過剰にイライラしたり暴力的になったりするようです。また、幻聴からの指示により暴力行為にはしるケースもみられます。

統合失調症の症状を会話からチェック

統合失調症の症状を会話からチェック

ここでは、会話からみられる統合失調症の症状をご紹介します。

会話でみられる統合失調症の症状①被害妄想をするようになる

被害妄想では、誰かが自分に対して陰謀を企てていると考えるようになります。実際には存在しない出来事ですが、本人は現実で起こっているものだと捉えているため、会話の中で「誰かが私を監視している。」「○○さんが私害を与えようとしている。」などと発言することがあるようです。

会話でみられる統合失調症の症状②話がかみ合わない

思考がまとまらなくなることから、話の一貫性がなくなり、会話がかみ合わなくなるようです。急に話題が変わったり、無関係の内容が混ざったりすることも多いとされています。また、質問をしても意味不明な回答が返ってくるため、周囲の人への不信感につながるといわれています。

会話でみられる統合失調症の症状③会話のテンポが悪い

思考や判断力が低下するため、いきなり早口になったり喋らなくなったりするようです。また、発言する前に沈黙が続くことがあり、仕事のプレゼンや友人との談笑ができなくなるといわれています。

会話でみられる統合失調症の症状④会話の中で怒りだす

被害妄想が強くなるため、会話の中でいきなり怒りだしたり攻撃的になったりします。幻覚や妄想に対して怒っているケースもあり、公共の場でいきなり叫びだすこともあるようです。

被害妄想が大きい場合、「この人は私を傷つけようとしている」という思考から重大な事件を招く恐れがあるので、注意が大切となります。

身近な人に統合失調症の症状がみられたときのNG行動6選

身近な人に統合失調症の症状がみられたときのNG行動6選

ここでは、統合失調症の症状に対して避けるべきNG行動6選をご紹介します。身近な人に症状がみられた際は、以下でご紹介するポイントを押さえながら、適切なサポートしていくと良いでしょう。

統合失調症の症状に対するNG行動①妄想を強く否定する

妄想は、統合失調症の主な症状の一つであり、本人にとっては現実のものとして感じられています。強く否定することで、本人の不安や混乱を増幅させる恐れがあるので、思考や感情を尊重しながらも、否定・肯定をせず受け入れると良いとされています。

統合失調症の症状に対するNG行動②精神的に追い詰める

すでに多くのストレスや混乱を抱えているため、精神的に追い詰めてしまうと症状の悪化を招く恐れがあります。

「なぜできないの?」「もっと頑張ろう」などの発言や厳しい要求は避け、安心感を与えるよう心掛けると良いです。また、冷静で落ち着いた態度を保つようにし、感情的にならないよう意識することも大切といわれています。

統合失調症の症状に対するNG行動③行動を制限する

過剰な行動制限は、大きなストレスによる症状悪化につながるとされています。安全を確保するための制限は必要ですが、必要最低限に留めて本人の意思を尊重すると良いでしょう。

また、健康的な回復を目指すにあたり、本人の意見を聞き入れて共に解決策を見つける姿勢が大切といわれています。

統合失調症の症状に対するNG行動④症状を無視する

些細なことでも敏感になるため、無視や否定をされることで絶望感を強める可能性があります。サポートをする際は、症状を理解し、適切な対応を心掛けることで安心感につなげると良いでしょう。

無視せず、話を適度に聞いたり専門家の支援を受けたりすることで、症状回復が目指せるといわれています。

統合失調症の症状に対するNG行動⑤不安をあおるような発言

「このまま治らないと将来が不安だね」「本当に治るのかな」などの不安をあおる発言をすると、ネガティブ思考や被害妄想が強まり、症状の悪化を招く可能性があります。

サポートをする際は、なるべくポジティブな発言を意識し、現状を肯定したり安心につながる言葉をかけたりすると良いでしょう。

身近な人の統合失調症の症状と向き合っていくためには

身近な人の統合失調症の症状と向き合っていくためには

以下では、統合失調症の患者を支えるために大切な3つのポイントをご紹介します。適切な理解とサポートを提供することで、安定した日常を取り戻す手助けができるでしょう。

統合失調症について理解する

症状や治療法、病気の経過について学ぶことで、行動や感情への理解につながります。

ネットでの検索や書籍の以外にも、本人から直接話を聞いてみると、どのように感じているか理解できるかもしれません。また、担当医へアドバイスを求めることで、医師の実体験をもとにした情報を入手できる可能性があります。

疑問点は医師に相談する

症状や治療に関する疑問・不安がある場合は、医師に相談することが大切です。専門知識を持ったプロの意見を聞くことで、より正確な情報が得られ、早めの対応が可能となります。

また、診察に付き添う際は、医師とのコミュニケーションを通して信頼関係を深めていくことで、全員にとってサポートしやすい安心感のある環境を作れるでしょう。

自分を犠牲にしすぎない

サポートを続ける中で無理をしすぎてしまうと、自身の健康状態が悪くなる可能性があります。1人で抱え込まず、専門のサポートグループと連携をとったり家族に相談したりして、役割分担をすることも大切です。

よくある質問

統合失調症は治療を通して治りますか?

統合失調症は、適切な治療と支援により症状の回復を目指せる精神疾患です。

統合失調症にはどのような薬が使われますか?

統合失調症の治療には、主に抗精神病薬が使用されます。抗精神病薬はドーパミンの過活動を抑える作用があり、幻覚や妄想、思考の混乱、意欲低下などの軽減が期待できます。

統合失調症の症状を行動や会話からチェック!NG行動やサポート時のポイントとは

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20歳未満の方へ
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