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メンタルコラム

統合失調症とは?症状や原因、なりやすい人の特徴、治療法を詳しく解説

統合失調症とは?症状や原因、なりやすい人の特徴、治療法を詳しく解説

統合失調症とは、妄想や幻覚をみたり考えがまとまらなくなったりする精神疾患です。
約100人に1人が発症する身近な疾患のため、症状について理解をしたうえで予防することが大切となります。

そこでこの記事では、統合失調症の原因や症状、なりやすい人の特徴、治療法を解説。受診目安や再発サインも詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてみてください。

統合失調症とは

統合失調症とは

統合失調症とは、何らかの原因により妄想や幻覚、強い不安などが起こる精神疾患です。
本人の自覚がないことも多く、妄想と現実の区別がつかなくなったり、思い込みが激しくなったりする症状がみられます。
統合失調症の発症率は約100人に1人といわれており、身近に起こり得る可能性があります。また、治療を通して症状は落ち着きますが、再発リスクが高いため長期にわたって治療を継続することが大切です。

参考
・統合失調症|e-ヘルスネット(厚生労働省)

統合失調症の原因

明確な原因は分かっていませんが、遺伝的要因や環境要因が影響し、脳の機能異常を起こすことで発症に至ると考えられています。
何らかの強いストレスやライフスタイルの変化、感染病などもきっかけとしてあげられ、違法薬物の使用も引き金になるようです。

統合失調症の症状の特徴とは

統合失調症の症状の特徴とは

統合失調症の特徴としては幻覚や妄想をみる、話が支離死滅になる、集中力が低下するなどがあげられます。
症状は、「陽性症状」「陰性症状」「解体症状」「認知障害」に分類され、人によって1部の症状だけだったり、全ての症状があらわれたりします。

下記記事では、統合失調の原因や症状を詳しく解説しているので、ぜひチェックしてみてください.

統合失調症の症状①「陽性症状」

陽性症状では妄想や幻覚、思考障害などが起こります。
例えば、現実には聞こえない悪口が聞こえたり、被害妄想が強くなったりするなどがあげられます。また、妄想を現実と思い込んでいるため、自分の話が通じないことに苛立ちを覚える人も多いようです。

統合失調症の症状②「陰性症状」

陰性症状では感情の欠如、意欲の低下、社会的引きこもりなどが起こります。
例えば、自発的に行動する意欲がなくなったり、喜怒哀楽がなくなったりする症状がみられ、自分の殻に閉じこもりがちになるようです。

統合失調症の症状③「解体症状」

解体症状では話が支離死滅になる、おかしな行動をとるなどの症状がみられます。
例えば、考えがまとまらず話が飛んだり、子どものような振る舞いをしたりする行動があげられます。

統合失調症の症状④「認知障害」

認知症状では記憶力や判断力、集中力の低下が起こります。
例えば、映画やテレビに集中できなくなったり、一つの作業を行えなくなったり、自分では物事を決められなくなったりするようです。

統合失調症の症状の変化

統合失調症の症状の変化

統合失調症の症状は、病気の経過に伴い「前兆期」「急性期」「消耗期」「回復期」と徐々に変化します。
前兆期から始まり回復期で終える流れですが、ストレスがかかると急性期に戻ることもあるので、段階ごとの症状を知り再発の可能性や治療効果を把握しておくと良いです。

前兆期

前兆期は、発症前に初期症状があらわれる段階です。前兆期では目立った症状はありませんが、イライラしたり不安が強くなったりなどの不調から、過労や不眠が起こるようになります。
統合失調症は、少しでも早く治療を開始することが大切ですが、この時点では気が付きにくいため症状を見逃してしまう傾向にあります。

急性期

急性期は、妄想や幻覚など統合失調症の代表的な症状があらわれる段階です。
思考の混乱や異常行動が起こり、現実との区別がつかなくなるため、行動や感情のコントロールが難しくなるといわれています。
目に見えておかしい状態が1ヵ月~数ヶ月程度続くとされていますが、妄想を現実と思い込んでいるため本人は無自覚なケースも多いようです。

消耗期

消耗期は、急性期が治まりエネルギーの低下が起こる段階です。
消耗期では、喜怒哀楽の欠如や意欲低下などの陰性症状がみられ、1日中寝ていたり家に引きこもったりすることがあるようです。
徐々に回復期へと移行しますが、些細な刺激により急性期に戻ってしまうリスクがあるので、無理をせず体を休めるようにしましょう。

回復期

回復期は、徐々に元気を取り戻して外部への興味関心が出てくる段階です。
回復期では、コミュニケーションを自発的に行ったり、やれることが増えたりなど症状が安定する傾向にあります。回復のペースは人によって異なり、妄想や妄想、無気力感が残る人もいるようです。

統合失調症になりやすい人となりにくい人の違いとは

統合失調症になりやすい人となりにくい人の違いとは

統合失調症になりやすい人となりにくい人の違いは、性格や環境、遺伝が関係していると考えられています。以下では、それぞれの特徴を解説します。

統合失調症になりやすい人の特徴

統合失調症になりやすい人の特徴としては、以下の項目があげられます。

  • 家族や親せきに統合失調症又は精神疾患の既往歴がある人
  • 虐待や家庭内問題を経験している人
  • 強いストレスを常に受ける環境にいる人
  • ストレスを溜めやすい人
  • 頼れる友人や家族がいない人
  • 過度なプレッシャーを感じている人
  • 薬物やアルコールの依存経験がある人
  • 内向的でコミュニケーションが苦手な人
  • 不規則な生活リズムを送っている人

統合失調症になりにくい人の特徴

統合失調症になりにくい人の特徴としては、以下の項目があげられます。

  • 家族や親せきに統合失調症の患者がいない人
  • 幼少期に安定した家庭環境で育った人
  • 幼少期にトラウマを経験していない人
  • 適度にストレス発散をしている人
  • 頼れる友人や家族が多い人
  • コミュニケーションをとることが好きな人
  • 規則正しい生活習慣、適度な運動、健康的な食事を心がけている人
  • メンタルが安定しており孤独を感じにくい人
  • 日常生活においてストレスが少ない人

参考
・統合失調症とは何か|日本精神神経学会
・統合失調症の心理学の問題について|エリ・エス・ヴィゴーツキー
・統合失調症と健康状態|東北大学医療センター
・統合失調症|Carol Tamminga, MD, UT Southwestern Medical Dallas

統合失調症をセルフチェック

統合失調症をセルフチェック

以下の項目に当てはまる場合、統合失調症の可能性があります。

  • 自分の経験したことを話しても信じてもらえない
  • 誰かに監視されている気がする
  • 殺されるのではないかなど、強い不安にかられる
  • 悪口をいわれているように感じる
  • 自分ではない感覚がある
  • 感情の波が大きい
  • うつ気分や意欲低下がある
  • 集中できなくなった
  • 家族や友人との関係が悪化した
  • 聞こえた声に従わなくてはいけないと感じる

※上記の項目は、統合失調症と断定するものではありません。症状に違和感がある際は、精神科・心療内科で詳しい検査を受けるようにしましょう。

参考
・セルフメンタルヘルス|厚生労働省
・統合失調症|厚生労働省(こころもメンテしよう)
・統合失調症ってなに?|大阪府こころの健康総合センター

統合失調症の治し方・治療法とは

統合失調症の治し方・治療法とは

ここでは、統合失調症の自宅と病院での治し方・治療法をご紹介します。

統合失調症の自宅での治し方・治療法

統合失調症の自宅での治し方・治療法としては、生活習慣を整えたりリラックスをしたりすることが良いといわれています。
統合失調症は、日常的に受けるストレスも原因と考えられているため、不摂生や夜更かしは避けて健康的な生活を意識しましょう。
また、医師から薬を処方されている場合は、自宅でも処方箋に沿って服用を続けることが大切です。

統合失調症の病院での治し方・治療法

統合失調症の病院での治し方・治療法としては、薬物療法や認知行動療法が一般的です。
薬物療法では、抗精神病薬を使用してドーパミンの過活動を抑えます。認知行動療法では、自身の考え方を根本から変えていきます。
薬により脳内の働きを調整したり、思考そのものにアプローチしたりすることで、妄想や幻覚、イライラ、興奮などの症状緩和が期待できるのです。

統合失調症の治療で使用する薬

抗精神病薬のほかに、症状に合わせて以下の薬が使用されます。

効果
抗不安薬 強い不安や緊張の緩和
抗うつ薬 抑うつ気分の解消
睡眠薬 寝つきの悪さの解消

また、抗精神病薬で生じる震えや便秘などの副作用を抑えるために、抗パーキンソン薬や便秘薬が処方されることもあります。

下記記事では、統合失調症の治療で使用する薬について詳しく解説しているので、ぜひチェックしてみてください。

統合失調症の治療中の注意点とは

統合失調症の治療中の注意点とは

統合失調症の治療中の注意点としては、プレッシャーをかけないこと、生活習慣を整えること、ストレス管理を行うことがあげられます。
また、自己判断での減薬や薬の中断は悪化リスクを高めるため、何か問題がある際は医師に相談したうえで決めるようにしましょう。

統合失調症を再発しないように注意

統合失調症は、一度回復しても再発しやすい傾向にある精神疾患です。
再発を防ぐためには、長期的な治療の継続が大切といわれています。また、日常生活でストレスを溜めないよう心がけたり、リラックス法を取り入れたりすることも再発防止につながるため、意識して生活すると良いでしょう。

参考
・第2章 再発・再燃時|日本神経精神薬理学会

統合失調症の再発サイン

以下の症状がある場合、再発の可能性が考えられるので医師に相談すると良いでしょう。

  • 眠れなくなる、寝つきが悪くなる
  • 頭痛、倦怠感、胃の不調
  • 腰痛、肩こり
  • イライラ感、不安感
  • 物事への興味関心が薄れる
  • 口数が過度に増える又は減る
  • 言葉数が過度に増える又は減る
  • 会話がかみ合わなくなる
  • 会話や約束を忘れるようになる
  • 音や匂いなどの刺激に敏感になる
  • 集中できずイライラしやすくなる
  • リラックスできないように感じる

参考
・統合失調症|Carol Tamminga, MD, UT Southwestern Medical Dallas
・外来通院している統合失調症患者の早期警告サインと再発に関する研究|小市 恵理子、宮本 有紀、前村 謙司、川上 憲人
・就労している統合失調症患者の再発兆候を予測する因子の特定|柴田 裕子

統合失調症で病院に受診する目安とは

統合失調症で病院に受診する目安とは

統合失調症は、治療が早ければ早いほど回復がスムーズといわれているため、少しでも違和感を覚えた際は受診がおすすめです。また、症状を軽視し放置すると、激しい妄想を引き起こしたり暴力的になったりなど、社会生活が困難な状態を招く可能性も考えられます。

「こんな軽度の症状で受診していいのか」「ただの体調不良だから大丈夫」と思うかもしれませんが、受診して損をすることはないので小さな症状でも見逃さず早めに相談してみると良いでしょう。

統合失調症は何科に行けばいい?

統合失調症の診断や治療は、精神科・心療内科に行くと良いです。
精神科・心療内科では、精神疾患に関する専門知識を持った医師が対応するため、適切なサポートを受けられます。また、カウンセリングや精神療法を通して、根本原因へのアプローチも期待できます。

よくある質問

統合失調症で休職はできますか??

症状によっては休職することができます。うるおいクリニックでは、休職に必要な診断書の最短即日発行に対応しているので、お気軽にご相談ください。

統合失調症は完治できますか??

統合失調症は、適切な治療により完治を目指せる疾患です。しかし、再発リスクも高いため、完治後の再発サインを見逃さないようにしましょう。

統合失調症とは?症状や原因、なりやすい人の特徴、治療法を詳しく解説

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20歳未満の方へ
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当院では、18歳未満の方は治療をお受けいただけません。
自由診療の場合、18歳以上、20歳未満の方は保護者の同伴、もしくは同意書が必要となります。
以下よりダウンロードの上、保護者の方に記入いただいたものを当日ご持参ください。

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