「最近よく眠れていない」「気分の落ち込みが激しい」
そのような悩みを抱えている場合、精神病の可能性も考えられます。
精神病は、単なるストレスや悩みと違い、脳の機能や神経伝達物質のバランスが乱れで生じていることが多いため、医師による適切な診断と治療が必要となる疾患です。
この記事では精神病の概要や種類、診断方法、診断に納得がいかないときの対処法についてご紹介します。
自身に思い当たる節がある方や、家族や友人が精神病に苦しんでいる方は参考にしてみてくださいね。
目次
精神病(精神疾患)とは
精神病(精神疾患)とは思考や感情、行動に異常が生じる病気のことです。
症状は眠れない、幻覚や妄想を見る、人とのかかわりが苦手になる、など様々で精神病の種類によっても症状や特徴は異なります。
また、放置しておくと生活に大きな影響を与えるだけでなく、自殺や暴力行為、社会的孤立などのリスクも高めるといわれています。
精神病(精神疾患)は早期治療が良いとされているため、自身に心当たりがある方や周りから指摘されている方は、早めに心療内科・精神科へ相談すると良いかもしれません。
精神病(精神疾患)の原因
精神病(精神疾患)の原因は、「遺伝」「身体的要因」「心理的要因」「社会的要因」など様々で、疾患によって考えられる原因は異なるといわれています。
原因が一つでないことも多く、それぞれの要因が相互に影響しあって病気の発症や経過に関係しているそうです。また、明確な理由が判明していないケースも多いとされています。
精神病(精神疾患)の種類と症状一覧
新宿うるおいこころのクリニックでは、リストの精神病を含む様々な疾患に対応しています。
種類 | 症状 |
依存症 | 特定の物質や行為をやめられない |
うつ病 | 気分の落ち込みや体のだるさ |
解離性障害 | 一定期間の記憶がなくなる、複数人格が現れる等 |
強迫性障害 | 同じ行動を何度も繰り返してしまう |
睡眠障害 | 寝たくても寝付けない、目が覚める等 |
摂食障害 | 食事に対する恐怖心、過度に食べすぎてしまう |
適応障害 | 環境が原因で抑うつ気分になる |
統合失調症 | 幻覚や妄想を見る、思い込みが激しくなる |
認知症 | 記憶力・判断力の低下 |
パーソナリティー障害 | 考えが人と違うことで苦しむ |
発達障害 | 空気を読めない、集団行動が苦手、目を合わせられない等 |
パニック障害・不安障害 | 突然激しい動悸や息苦しさなどが生じる |
PTSD | 過去のショッキングな体験がフラッシュバックする |
性同一性障害 | 心と体の性が一致しない |
てんかん | 突然けいれんが起こったり、意識がなくなったりする |
下記では、それぞれの疾患について詳しく説明しているので、症状に心当たりがある方や 健康状態に不安がある方は参考にしてみてください。
依存症
依存症とは、特定の物質や行為をやめたくてもやめられなくなる状態のことです。
症状は、薬物やアルコールを摂取しないと気が済まなくなる「物理的な依存」、ギャンブル等にのめりこんでしまう「精神的な依存」に分けられ、どちらも自分の意思で制御ができなくなります。
依存症の原因は個人の性格やストレス、遺伝的な要因など様々ですが、一般的には得られる快感や安心感が脳に記憶され、自然と求めるようになってしまうと考えられています。
うつ病
うつ病とは、気分が落ち込んだり、無気力になったりすることが長期間続く状態のことです。
症状は、憂鬱感や自己否定感などの情動的なものや、睡眠障害や食欲不振などの身体的・認知的なものがあります。
原因は、生活環境や人間関係のストレス、脳内物質の不足といわれており、症状に気付くきっかけは自分で疑問を持つ場合や周囲のからの指摘など様々だそうです。放置すると再発率が高くなる傾向にあるため、うつ病に気付いた際は早めに心療内科・精神科へ相談することが大切とされています。
解離性障害
解離性障害とは、記憶や意識が一時的に失われる障害です。具体的な症状としては、一定時間の記憶がなくなったり、体験した記憶に違いが生じたり、複数の人格が現れたりなどがあげられます。
原因としては、幼少期の虐待や暴力などのトラウマ、事故や災害による恐怖体験といわれており、ショッキングな経験に対する防衛反応として症状が現れるそうです。
強迫性障害
強迫性障害とは、悪いイメージにとらわれて、何度も同じ行動を繰り返してしまう精神障害です。
具体例としては、「家のドアを閉めたか不安になる」「火を消したか心配になる」などを複数回確認しても不安感が拭えず、必要以上に確認動作を繰り返すことがあげられます。
原因は明確には分かっていませんが、遺伝的要因や心理的ストレス、トラウマなどが関係していると考えられています。強迫性障害は治療可能な病気といわれており、薬物療法や認知行動療法などの方法が有効だそうです。
睡眠障害
睡眠障害とは、睡眠に関する不調の総称のことです。代表的な症状としては、不眠症や中途覚醒、過眠症、ナルコレプシーなどがあります。
睡眠障害を放置すると、生活習慣やストレスへの悪影響だけでなく、うつ症状などを引き起こす要因になるともいわれています。
考えられる原因は様々ですが、生活習慣の乱れやストレス、などが関係しているといわれています。睡眠障害は治療可能な病気であり、生活指導や認知行動療法、薬物療法などで治療ができるそうです。
摂食障害
摂食障害とは、食事に対する異常な執着心や恐怖心から、食事量を極端に制限したり、過食や嘔吐などを繰り返したりする病気のことです。
代表的なものとしては、拒食症や過食症があげられます。摂食障害は生活に支障をきたすだけでなく、栄養不足や身体的合併症、最悪の場合は死に至る可能性も考えられる病気です。
適応障害
適応障害とは、環境に上手くなじめず不安感や抑うつ気分などの症状が出現する精神疾患のことです。
症状は2種類あり、不安や怒りなどの感情面での症状と、暴飲暴食やけんかなどの行動面での症状に分けられるそうです。
適応障害は、原因となるストレスから距離をとることで、改善が見込まれるといわれています。適応障害と診断された場合は、まずは休職や引っ越しなどの環境調整をした上で、投薬治療が導入されるそうです。
統合失調症
統合失調症は、幻覚や妄想引き起こす、言葉が支離滅裂になる等の症状がみられる精神障害のことです。
症状は「前兆期」「急性期」「回復期」「安定期・慢性期」に分けられ、初期症状である前兆期では不眠や不安などの異常が出現するといわれています。
早期発見をするためには、いつもより音が気になる、不安や緊張を感じやすくなった、周囲の視線が気になる等の変化にいち早く気付くことが大切だそうです。
認知症
認知症は、記憶力や判断力、言語能力などの知的機能が低下する病気です。
認知症の症状が出始めると、日常生活に支障をきたすほど物事を忘れたり、迷子になったり、人格や感情が変わったりするといわれています。
原因は脳の病気といわれており、神経細胞の損傷による脳の萎縮や脳梗塞、脳出血等が多いそうです。また、新たに生活習慣病も認知症のリスクを高めるという研究結果が出ており、予防するためには日々の生活の見直しが有効とされています。
パーソナリティー障害
パーソナリティー障害は、自分の考え方や人とは違うことで苦しんでしまう精神疾患です。
パーソナリティー障害の人は、「変わり者」「気分屋」「内向的」の3タイプに分類され、それぞれに特徴的な思考パターンや行動傾向があります。
また、うつ病や依存症などの合併症を引き起こすこともあるそうで、早期の診断と適切な治療が必要といわれています。
発達障害
発達障害とは、知能や言語、運動などの発達に遅れや偏りが生じることです。原因は生まれつきの脳機能の特性であり、治療や薬で治すことはできないといわれています。
後天的に発症するものではないため、「障害」ではなく「個性」と捉えられることが多いそうです。また、適切な支援を受けることで、生活や学習における困難の軽減ができるといわれています。
パニック障害・不安障害
パニック障害・不安障害とは、強い恐怖や不安を感じることで発作等が起こる精神疾患のことです。主な症状は発汗や動悸、息苦しさなどで、特定の場面や対象に対する恐怖や回避行動により発作が起きるといわれています。
発作は一時間以内に収まる傾向にありますが、再び起こるのではないかという不安から、日常生活に支障をきたす場合もあるそうです。
PTSD
PTSDとは、強いショックを受けた記憶がフラッシュバックし、不眠やイライラなどの症状をもたらす精神疾患のことです。
強いショックとなる要因は、性的暴行や戦争、自然災害、運転事故など様々で、個人の体験や感受性によって発症する可能性があるとされています。
性同一性障害
性同一性障害とは、自分の性別と生まれつきの身体的な性別が一致しないと感じる状態のことです。自己認識の種類は様々で、男性から女性、女性から男性、どちらでもない性別、など幅広いです。
調査方法としては身体診察やホルモン検査、生染色の検査が行われ、心と体の性が一致していない場合は性同一障害の診断が下されます。
てんかん
てんかんとは、脳の神経細胞の異常により全身けいれんなどを引き起こす疾患のことです。
全身けいれんのほかにも、体の一部が動いたり、意識がもうろうとしたりなどの症状がみられます。
てんかんの原因は脳の奇形や交通事故、脳梗塞など様々で、原因不明のてんかんに悩まされている方も多いそうです。
精神病(精神疾患)の診断方法
ここでは、一般的に心療内科・精神科で行われる精神病の診断方法について説明します。
問診
問診では、現在の症状や過去の病歴などを医師に話します。その際、話し方や表情、思考や感情などを観察して精神状態を評価します。
また、問診は近親者からヒアリングする場合もあり、本人やよく知る人物から様子をうかがうことで明確な診断が下されます。
頭部CT・MRI・血液検査
頭部CTやMRI、血液検査では、脳の構造や血流などを調べ異常がないか確認します。
問診による診断で改善が見込まれなかったり、症状が悪化したりした場合は、MRIなどの精密な検査が行われるそうです。
精神病(精神疾患)の診断に納得できない場合の対処法
診断に納得できない場合は、担当医にその旨を伝え上で、根拠や治療方針を聞くようにすると良いかもしれません。
その上で不安や不信感が解消されなければ、セカンドオピニオンを求めることも選択肢の一つとして有効です。セカンドオピニオンとは、別の医師に意見を聞くことです。信頼できる医師に再度相談することで、納得のいく診断や適切な治療が叶うといわれています。
精神病(精神疾患)の疑いがある場合は心療内科・精神科へ受診がおすすめ
今回は、精神病の概要や種類、診断方法、診断に納得がいかないときの対処法についご紹介しました。
精神病は、脳の機能や神経伝達物質の乱れによって、体に異常が生じる病気です。診断では心理的な検査や問診が行われますが、納得いかない場合はセカンドオピニオンを受診することもおすすめです。
また、今回ご紹介した精神病の治療やセカンドオピニオンのクリニックを探している方は、「新宿うるおいこころのクリニック」がおすすめです。
新宿うるおいこころのクリニックは、東京でも数少ないTMS治療を導入している心療内科・精神科で、投薬不要の治療も可能にしています。
公式HPやLINEでは24時間予約可能なので、お気軽にご相談ください。
よくある質問
新宿うるおいこころのクリニックは保険適用ですか?
当院では保険診療を行っています。受診時には保険証をご持参ください。
パニック障害は治りますか?
パニック障害は、適切な治療を受けることで完治が期待できます。当院でも治療を行っているので、お気軽にお問い合わせください。